地球温暖化の“主犯”は米軍だったことが判明!「膨大なCO2排出量が重大原因に」英大学が指摘

 米軍は気候変動の重大な原因の一つである――最近イギリスの大学から発表されたレポートが話題となっている。その二酸化炭素の排出量はペルーやポルトガルに匹敵するといい、気候変動との戦いの中で大きな影響力を持っているというのである。英「Daily Mail」が6月20日付で報じている。

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画像は「Getty Images」より引用

■米軍は二酸化炭素の大量排出源

 専門誌「Transactions」(6月19日付)に問題のレポートを発表したのは、イギリスのダラム大学とランカスター大学の環境問題や地理学の専門家らだ。米軍が日常的に使用しているエネルギーと燃料の消費に注目し、その世界的規模のサプライチェーンを分析することで、米軍が気候変動に与えている影響を客観的に評価している。

 この調査によると、米軍の液体燃料消費量は非常に膨大で、2017年度には一日に269,230バレルもの石油を購入し、それらを使用することで25,000千トンもの二酸化炭素を排出していた。2015年度の液体燃料消費量を2014年度の世界銀行の国別データと比較した場合、米軍は47位に入り、ペルーとポルトガルの間になるという。また、2014年の二酸化炭素排出量はルーマニアの総排出量に匹敵していた。

 著者らは、長年にわたって米軍は気候変動の脅威を認識していたというが、この問題に関わる自身の役割については目を背けてきたと主張する。

「米軍の気候に対する政策は根本的に矛盾しています」

 そう指摘するのはレポート著者の一人、ランカスター大学のパトリック・ビガー氏である。
ビガー氏は、米軍が気候変動の影響に直面しながらも世界最大の炭化水素消費者であり続けており、世界中で際限なく航空機や艦隊を動かし、液体燃料に依存しきっていると手厳しく非難する。

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画像は「Daily Mail」より引用

 このレポートの内容は、米ボストン大学のネタ・クローフォード氏らの研究でも裏付けられている。この研究によれば、2017年に米軍が排出した二酸化炭素量は、工業国であるスウェーデンやデンマークを超えているとのことだ。

 米国防総省は毎年気候変動に関する報告書を議会に提出することになっており、その中で気候変動の危機について認識している。それにも関わらず、燃料使用量の削減や二酸化炭素の総排出量を減らす努力をしていないと、クローフォード氏も米軍の対応を批判している。

 ビガー氏らによれば、気候変動の危機を抑えるためにとれる重要な方法の一つは、広大な範囲で軍事兵器を停止させることだという。ただ、トランプ大統領は軍拡を推し進めており、しかも人為的な気候変動論には懐疑的とあって、米軍の方針が変わることはまずないだろう。となれば、せめて環境への負荷が少ない技術の開発や採用に努めてほしいものだが……。

参考:「Daily Mail」「Lancaster University」「Transactions」ほか

編集部

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