地球温暖化で「気候アパルトヘイト」が発生、国連が警告! 貧しい人々が強制移住&死亡、“気候格差”で世界がディストピア化!
■「気候アパルトヘイト」というディストピアを阻止できるのか
気候変動に対して本格的な取り組みが行われない責任は各国政府にあると広く認識されているのだが、アルストン氏は時間を浪費するばかりの人権団体や国連にも大きな責任があると糾弾している。国連や人権団体に蔓延している即効性に欠ける手続き優先の意思決定システムによって実効性のある取り組みが何も行われないままであるということだ。このままでは差し迫った災害から人類や地球を救うことはできないのだ。
ではどうすればよいのか。その答えは「世界経済の深い構造変化」を起こして、環境にやさしい持続可能な経済に移行しながらも、その間に一時的に失業した労働者に公正で安定したセーフティーネットを提供することにあるとアルストン氏は説明する。
この提案は前例のないとてつもなく挑戦的なものであることはアルストン氏も認めているが、今の世界が進んでいる方向からすれば、こうすること以外に人類が望むような未来は訪れないことを指摘している。
「特定の人々と国は、費用を支払うことなく二酸化炭素を排出し、信じられないほど裕福になりました。しかし現状のままであれば、長期的な経済成長を維持することもできず、世界経済にとっての災厄を招き、何億もの人々を貧困に陥れます」(フィリップ・アルストン氏)
困難な道ではあるものの、国連が主導してすぐにでも気候変動の対策に本腰を入れて取り組まなければ取り返しのつかないディストピアに直面することをアルストン氏は声高に訴えている。
「気候変動への取り組みは経済成長への障害と見なされるべきではなく、経済成長を排出量と資源抽出から切り離すことを動機づけ、持続可能な経済への移行、労働条件の改善、および貧困撲滅への促進力と見なされるべきです」(フィリップ・オールストン氏)
近い未来の「気候アパルトヘイト」を阻止するために国際社会に残された時間は、あとわずかしかないようだ。
参考:「Science Alert」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊地球温暖化で「気候アパルトヘイト」が発生、国連が警告! 貧しい人々が強制移住&死亡、“気候格差”で世界がディストピア化!のページです。国連、仲田しんじ、温暖化、貧困、格差、気候変動、環境破壊、アパルトヘイトなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで