自分の頭をハンマーで殴りながら逃走! 1人の狂気から感染して殺人まで犯した「エリクソン双子姉妹」感応精神病の闇!
■解放されたサビーナの凶行
同19日、サビーナは高速道路への不法侵入や警官への暴行の罪を認めた上で釈放された。裁判所では一晩警察署で過ごしたことを彼女への罰とみなす判決が下っている。なお、この時点までにサビーナへの精神鑑定などは行われていない。
サビーナはラップトップパソコンや現金などの持ち物が入ったビニール袋を片手に、ミッドランド西部のストーク=オン=トレントをさまよった。
午後7時ごろ、サビーナは犬の散歩中だったグレン・ホリンズヘッドさん(当時54)とその友人ピーター・モロイさんに出会う。サビーナは近くに宿泊施設があるかを尋ねたが、グレンは彼女を自宅に招いた。サビーナは警戒しつつも同意し、その夜はグレンの家で過ごした。
翌日の午後7時40分ごろ、グレンさんはふらふらと外に出て倒れ込んでしまった。その体からはおびただしい出血があり、グレンさんは隣人に「彼女が私を刺した」と言い残して亡くなった。
サビーナは逃亡するが、走って逃げている間も自分をハンマーで殴っていたという。捕まえようとした警官をポケットに隠していた屋根瓦で殴りつけて逃げると、橋から高速道路に身を投げて自殺を図った。
頭蓋骨と両足を骨折したものの、サビーナは一命を取り留めた。病院に入院中の6月9日に逮捕され、9月11日に退院すると同時に起訴された。翌年の2009年9月、サビーナは過失致死で有罪を認めたものの、弁護側はサビーナが感応精神病であると主張した。双子のウルスラの狂気にあてられて、サビーナ自身も精神的な異常を起こしてしまったというのだ。裁判所はこの主張を受け入れ、サビーナに懲役5年の刑を言い渡した。
2010年、この事件を取り上げたドキュメンタリー番組「Madness in the Fast Lane」が英BBCで放送されると、エリクソン姉妹は広く知られるようになった。ただ、なぜサビーナはグレンさんを殺害したのか、そもそもなぜあのような不可解な事故を起こしたのか、その理由は今もわからないままだ。また、すぐにサビーナを釈放した警察の対応にも不審点があり、この事件は「未解決」として未だに議論の的になっている。
ウルスラは退院後にアメリカへ戻って今もワシントン州で暮らしているが、一方のサビーナはというと、2011年に刑期を終えて刑務所を出た後の消息は不明となっている。姉妹に何が起きたのか? その真相は空に浮いたままだ。
参考:「Wikipedia」「Mysterious Universe」「Vice」ほか
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2024.10.02 20:00心霊自分の頭をハンマーで殴りながら逃走! 1人の狂気から感染して殺人まで犯した「エリクソン双子姉妹」感応精神病の闇!のページです。イギリス、スウェーデン、双子、殺人事件、交通事故、姉妹、ウルスラ・エリクソン、サビーナ・エリクソン、感応性妄想性障害、感応精神病などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで