「鉄道写真をもっとオトナの趣味に」第一人者が撮り鉄に行動変容を呼びかけ(インタビュー)

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神谷武志さん(写真=酒井透)

 「鉄道写真をもっとオトナの趣味に」を目標に、鉄道写真の魅力を世界に発信し続けている男性がいる。神谷武志さん(57歳)だ。彼は小学生の頃からの鉄道ファンで、現在「鉄道フォトライフプランナー」という肩書きを持っている。

 神谷さんの企画は、びっくりするほど大胆だ。賛同者を募り、鉄道風景や車両のあるところに集合して撮影会を行う。現役の鉄道路線もあれば、保存鉄道や保存車両、鉄道博物館もカバーしている。現役の鉄道路線では、時刻表にない時間に車両を走らせてしまうことも(!!)。どうして、神谷さんはこのようなことを始めたのだろうか?

「子どもの頃に見た鉄道の風景は、もうすでに見られなくなってしまいました。『現役』の蒸気機関車は、1976年に北海道で廃止されてしまったんです。味のある地方のローカル私鉄も廃線になってしまいました。私が鉄道趣味を始めた頃は、まだ蒸気機関車が走っていたんですね。そして、地方には、魅力的な私鉄がありました。そこには、日本の『原風景』があったと思います。平成という時代が過ぎ去り、令和の時代がやってきました。すでに『原風景』というものは残されていませんが、様々な方の尽力によって、昭和の時代に活躍していた車両が現役で使われていたり、保存されていたりしています。そういった車両を使って撮影会を行なっているんです。こうすることによって、あの時代の風景を再現することができるんですよ」

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写真=酒井透

 神谷さんがこうした企画を始めたのは20年以上前のことだ。最初は海外での企画が中心だったが、今は原点回帰ということもあって、もっぱら国内が主になっているそうだ。青森の私鉄では、除雪作業をするラッセル車を特別に走らせてもらったり、愛知こどもの国(愛知県西尾市)では、蒸機機関車の夜間撮影を行ったりしている。また、成田ゆめ牧場(千葉県成田市)では、羅須地人鉄道協会が動態保存(運用可能な状態での保存)している蒸気機関車を重連にして早朝撮影会を行った。

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写真=酒井透

「自分のルーツは、C57135という蒸気機関車にあります。今から約45年前の1975年12月14日に日本で最後の蒸気機関車が牽引する客車列車が引退しました。このときに使われたのがC57135でした。室蘭本線の室蘭から岩見沢まで走ったのが最後だったんです。その頃は、まだ中1だったので、撮りに行くことはできませんでしたが、テレビでその模様を見ていて涙が出てきましたね。それでも、学校が休みのときは、少し遠出もできるようになっていましたので、尾小屋鉄道(石川県小松市/軽便鉄道)や東洋活性白土(新潟県糸魚川市/工場)などに行きました。尾小屋は、ナローゲージ(線路幅762mmの路線)で箱型のカワイイ車両が走っていましたし、東洋活性白土では、蒸気機関車が使われていました。それに合わせるようにして、炭鉱に残された蒸気機関車の廃車体めぐりもやっていたんです。それから、旧型の電気機関車やデーゼル機関車なども見て歩きましたね。今は、さまざまな人たちの力を借りて撮影会を行っています。羅須地人鉄道協会さんは、蒸気機関車を愛している人たちによって運営されていますので、頭が下がる思いでいっぱいです」

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