過激な描写で各国上映中止『殺しが静かにやって来る』のハチャメチャ度が凄い! 劇場で発砲事件も!?  

――絶滅映像作品の収集に命を懸ける男・天野ミチヒロが、ツッコミどころ満載の封印映画をメッタ斬り!

画像は「Amazon」より引用


『殺しが静かにやって来る』

1968年・イタリア(日本公開1969年)
監督/セルジオ・コルブッチ
脚本/マリオ・アメンドラ、セルジオ・コルブッチほか
出演/ジャン=ルイ・トランティニャン、クラウス・キンスキーほか


 以前このコラムで新人の頃の藤岡弘、氏が苦しい時に観て勇気付けられた『続・荒野の用心棒』(66年)を紹介し、過激な描写から欧米各国で上映中止に追い込まれたことを述べた。同じセルジオ・コルブッチ監督が1969年に撮った『殺しが静かにやって来る』もまた、同様の理由で上映中止となり、特にその衝撃的なラストシーンは物議を呼んだ。さて、これから内容を紹介するに当たって迷いに迷った挙句、何が問題視されたのかを解説する必要性から結末を明かすことにした。作品に興味を持ち、これからDVDで観てみようと思う読者は、ここから先は絶対に読んではいけない。


■あらすじ

 舞台は1898年のユタ州、積雪のスノーヒル。南北戦争後の混乱期にのし上がった悪徳判事ポリカットは、「人間狩り」と称して賞金稼ぎを雇い住民を殺しまくっていた。判事によって家族を殺され職を奪われた者たちは山に逃れ野盗団となり、スノーヒルは州知事も手を焼く無法地帯と化していた。

 そこへ、聾唖の彼が歩いた後は死の沈黙が訪れることから「サイレンス」と呼ばれる復讐代行人が現れ、賞金稼ぎたちを次々と撃ち殺していく。サイレンスは、降参する者は殺さない代わりに2度と銃が撃てないように指だけをポンポン撃ち飛ばす。男が使う銃は西部劇初のオートマチック式ドイツ製モーゼル銃。サイレンスの喉に残る大きな傷跡は、幼少時に両親を悪党に殺され、口封じのため声帯をナイフで切り裂かれたものだ。成長したサイレンスは犯人を追い詰めたが、命乞いをされ親指を撃ち飛ばすだけに留めた。

 主演のジャン=ルイ・トランティニャンはフランスの名優で、ワイルドな面構え揃いのマカロニ・ウエスタンにあって一際優男だ。サイレンスに夫の復讐を依頼した未亡人ポーリーンは、オメメパッチリの美形黒人。夫が殺されたばかりだというのに、イケメンのサイレンスにメロメロ。酒場で後ろから撃たれて重傷を負ったサイレンスの治療をしているうちに2人は急接近し、マカロニ・ウエスタンでは珍しいベッドシーンが始まる。

 だがポリカット判事は巨漢の手下を連れ、ポーリーン宅に侵入して2人の寝込みを襲う。巨漢は負傷しているサイレンスの右手を火鉢に「ジュ~」とくべる。声なき悲鳴を上げるサイレンスだが、判事にレイプされそうなポーリーンを救おうと巨漢の顔面を「ジュ~」と倍返し! そして判事の手袋が脱げ、親指がない手を見たサイレンスが驚愕する。よく見れば両親を殺した男だ! 名を変え、眼鏡と髭で変装して悪事を続けていたのだ。サイレンスはその場で判事を射殺し、両親の敵討ちを完遂する。

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