呪術廻戦どころじゃない大規模呪術が千葉に存在か!? 「銚子には何かがある」キッカケは明治30年の事件… 秘密に迫る!

――呪い……ですか?

(神ノ國ヲ) このレイラインの目的の1つは、坂東太郎とも呼ばれ恐れられた「暴れ川」である利根川の平定にあるはずです。だから、利根川の顎を貫くかのようにレイラインが走っていると考えられます。しかし、よくよく調べていると、興味深い事実が見えてきました。

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長塚坂大師。その上を流れるのが利根川。画像は「グーグルマップ」より

 「七ツ池」のすぐ近くに「長塚坂大師」があるのですが、古い記録によれば明治30年、この「坂大師」の石像を、ある正直者の男が掘り出したそうです。信心深い男は、ある日、耳元でささやく声を聴きました。その声は、弘法大師・空海だと名乗ったのです。曰く「御堂と石像を山の中腹から頂上へと移せ」と。村の者が男と共に石像を安置した御堂を担ぐと、その刹那、鬱蒼とした森が平服し道を開け、人々はその声に従って御堂と石像を頂上に置きました。

 まるでモーセの海割ならぬ空海の樹海割りです。しかし考えてみてください。空海が真言を以て敷いたレイラインをわざわざ変更するでしょうか。レイラインの始点である高千穂は空海との縁が深く、いたるところ大師堂があります。また空海は治水技術に精通していた。だから彼はこのレイラインを利根川の平定に利用したのです。そうなると、男に囁いた声は本当に空海だったのか、という疑問が湧いてきます。否、声の主は「人ならざるもの」だったのではないか……。

 つまり、銚子で心霊現象が頻発する理由は、まさに明治30年のこの時にレイラインが破壊されたことによって引き起こされている可能性があります。これにより関東全域の霊的磁場が乱れてしまった可能性です。これが解決されない限り、令和の新時代にも銚子の怪異も収まることはないでしょう。むしろ、霊的磁場の乱れが銚子を超えて広がり、いつ何時、日本を飲み込む災厄になってもおかしくないのです。銚子で頻発する怪事件は、その前兆に過ぎないのかもしれません。

文=神ノ國ヲ

学術論文からオカルト記事まで。
京都大学の博士課程に所属中。
Twitter:@kmnknw

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