日本からタクシー運転手が消える? タクシー業界の不安な現状を栗田シメイが解説
■女性ドライバーの実態
――女性のタクシー運転手は増えているのでしょうか?実感としてはあまり見かけたことがないように思います。
栗田 全国ハイヤータクシー連合会の調査では2019年3月末の女性運転手の人数は9,723人でした。全体の割合からいえば3%程度ですが、確実に増加傾向にあると言われています。
都内だと国際自動車さんや日本交通さん、日の丸自動車さんは女性運転手が多いですね。
――なぜ女性の運転手が増えているのでしょうか?
栗田 女性が働きやすい職場という意見を聞きます。運転手同士はあまり干渉しないので人間関係が楽だし、時間の融通が効くので地方ではシングルマザーの女性運転手が多いです。
確かにレジ打ちなどの時給制のパートをするよりは、ずっと多く稼ぐことができます。二種免許があれば復帰できるので、子育てがひと段落してから復帰する方も多いです。
――女性が働きやすいというのは意外でした。危ない目に遭うことはないのでしょうか?
栗田 セクハラをするお客さんは確かにいるそうですが、本当にごく一部だといいます。大半のお客さんは女性運転手には優しいらしいんです。道を間違えたりすると、男性運転手には「わざと遠回りしただろう」と暴言を吐く人が多いのですが、女性相手だと「まだ慣れていないんだよね」と気遣ってくれることが多いそうです(笑)。
――女性のお客さんは、女性運転手の方が安心しそうですね。
栗田 それは大きいですね。女性のお客さんにアンケートをとると「男性ドライバーに自宅を知られたくない」という意見が多いそうです。わざわざ自宅から少し離れたところでタクシーを降りて歩いて帰るという人が大勢います。
――女性ドライバーを指名することはできるのでしょうか?
栗田 現在のシステムではできないのですが、名刺を作っている運転手は多いので、女性運転手に名刺をもらって個人的に指名する女性客が多いようです。
個人指名は会社としては表向きには推奨していないのですが、稼いでくれた方が儲かるので黙認している部分もあるのが状態です。実際、コロナ禍でも稼ぐことができている運転手は個人的な指名客が多いことも条件の1つなんです。
栗田シメイ
1987年生まれ。広告代理店勤務などを経てフリーランスに。スポーツや経済、事件、海外情勢などを幅広く取材する。『Number』『Sportiva』といった総合スポーツ誌、野球、サッカーなど専門誌のほか、各週刊誌、ビジネス誌を中心に寄稿。著書に『コロナ禍の生き抜く タクシー業界サバイバル』。『甲子園を目指せ! 進学校野球部の飽くなき挑戦』など、構成本も多数。南米・欧州・アジア・中東など世界30カ国以上で取材を重ねている。連絡は[email protected]まで。
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