【虐待】「動物を踏み潰す」フェチ映像が世界で蔓延中！非道な「クラッシュ動画」氾濫の現実とどう向き合うか？

2021.12.02 20:00

Xでポスト

【虐待】「動物を踏み潰す」フェチ映像が世界で蔓延中！非道な「クラッシュ動画」氾濫の現実とどう向き合うか？の画像1

画像は、「The US Sun」より

　マニアックなフェチの一つに「クラッシュ」がある。クラッシュでは、女性が何かを踏み潰し、男性がその様子を見ながら性的興奮を得ることが多い。

　踏み潰されるのは、空き缶のようなゴミから、楽器やゲーム機などの高価なものまでさまざまである。食べ物を踏み潰す「フードクラッシュ」、虫を踏み潰す「インセクトクラッシュ」、巨大な女性が街や人間（の模型やCG）を蹂躙する「GTS（ジャイアンティス）」など、シチュエーションによって細分化される。また、女性は素足で踏み潰すこともあれば、ハイヒールやスニーカーなどを履いていることもある。

　このようなクラッシュの中でも特に「アニマルクラッシュ」が批判の的となっている。というのも、アニマルクラッシュはその名の通り、子犬や子猫、ウサギ、ネズミなどの動物を踏みつけていたぶり、時として死に至らしめるからである。「animal crush」でネット検索をすると、動物が蹂躙されている動画や画像がいくつもヒットする。これらの動画などを製作することは多くの先進国で動物虐待に当たり違法であるにもかかわらず、ネット上で野放しになっているのが現状である。

【虐待】「動物を踏み潰す」フェチ映像が世界で蔓延中！非道な「クラッシュ動画」氾濫の現実とどう向き合うか？の画像2

画像は、「The US Sun」より

　米誌「The US Sun」は今年5月、アニマルクラッシュを非難する記事を公開した。記事中では、「クラッシュの女神」と呼ばれる女が、笑みをたたえながら、苦しんでいる子猫をハイヒールのかかとで突き刺している画像を見ることができる。他の画像では、子犬やネズミなどが犠牲となっている。

　動物福祉の向上を目指すNPO「米国人道協会」のディレクター、アシュリー・マウセリ氏は、Sunに「誰かが人気のソーシャルメディアサイトの1つにクラッシュ動画をアップロードする可能性があります。この種のものを見つけた人は、すぐに当局に報告する必要があります」と述べた。

　英国では、動物虐待防止法があるため、動物を押しつぶして死に至らしめることは違法とされる。米国はさらに進んでいて、ドナルド・トランプ前大統領は、2019年に不健全なフェチを非合法化したPACT法に署名した。

　マウセリ氏は「PACT法に基づいて起訴された最初の人物は、彼女のInstagramアカウントに動物の拷問を映した恐ろしいビデオを投稿しました。しかし、通常、アニマルクラッシュはダークウェブ上に存在するため、その規模を数値化することもほとんど不可能です」と説明した。これまでのところ、連邦検察官はクラッシュ動画の制作者のみ起訴したという。

【虐待】「動物を踏み潰す」フェチ映像が世界で蔓延中！非道な「クラッシュ動画」氾濫の現実とどう向き合うか？の画像3

画像は、「The US Sun」より

　クラッシュ映像制作・配信の罪で米国初の有罪判決を受けたのは、ヒューストンに住む女性のアシュリー・ニコール・リチャーズだった。2012年当時24歳だったアシュリーは、視聴者の性的欲求を満足させるため、動物を拷問し、傷つけた。2015年に起訴され、動物虐待の罪で懲役10年を宣告された。

　動物の権利運動団体「PETA」はSunに「YouTubeの既存のポリシーでは、これらの恐ろしいチャンネルはすぐに削除されるはずですが、コンテンツのモデレーションとPETAへの対応が不十分です」と語った。PETAをはじめ、動物の権利運動を推進する団体や個人は、ネット上からアニマルクラッシュを排除するために行動すべきであると大手メディア企業に訴える。