【緊急】プーチンが「5正面戦争」を仕掛けた! カザフ前大統領は行方不明…ウクライナ侵攻だけじゃないヤバいロシア情勢

 【連載:某国諜報機関関係者で一切の情報が国家機密扱いのジェームズ斉藤(@JamesSaito33)が斬る! 国際ニュース裏情報】

プーチン、自らを語る』(扶桑社)

ジェームズ 明けましておめでとうございます。新年早々、 ロシアのキナ臭い話からいきましょう(笑)。

──ウクライナ情勢ですか?

ジェームズ そうです。 ロシアの対ウクライナ侵攻の可能性は年明け直後から高まっており 、9日現在、ウクライナの国境付近に10万人のロシア兵がすでに集結していますよね。

──10日からアメリカのバイデン大統領とロシアのプーチン大統領の交渉が始まるようですが、 ウクライナ侵攻がまた起こるんですか? 

ジェームズ 可能性は十分にあります。 これは年明けから起こっているカザフスタンの暴力革命とリンクしていますので。

──ちょっとごっちゃになっちゃうんですよね、 ウクライナとかカザフスタンって。確か、カザフスタンは年明け5日、 燃料価格の値上げに市民の抗議デモが起きたと思ったんですが。

ジェームズ そうですね。一晩でガソリン価格が2倍に値上がりしています。 それはカザフスタン市民でなくても怒るでしょう。カザフスタン政府側は治安部隊を出動させましたが、市民26人を殺害して2000人以上を逮捕しています。一方、治安部隊も13 人が死亡し、首都アルマティにあった大統領官邸と市長室が焼かれています。

──ほとんど戦争じゃないですか!?

ジェームズ 当然です。 今回の政変はロシア諜報機関が裏で暗躍した自作自演の暴力革命ですので。 これはクレムリン関係者から直接聞いているので間違いありません。カザフスタンのトカエフ現大統領は「デモ参加者は外国人に訓練されたテロリストだ」と言ってますが、 要はロシアの諜報部隊とロシアで訓練されたアンティファみたいな人たちです。

──でも、 トカエフ大統領はロシア軍を呼んでデモの鎮静をしてもらっていま すが、どういうことですか?

ジェームズ トカエフ大統領にはそれしか選択肢がないからです。ロシアは反露親中になりかけていたトカエフ政権に大規模デモで揺さぶりをかけて、ロシア軍派兵を要請するように追い込んだのです。そしてロシアの思惑通り、 トカエフ大統領はデモの鎮圧のためにロシア主導の軍事同盟・ 集団安全保障条約機構(CSTO)に助けを求めました。 トカエフ大統領は仕掛けたのはロシアだとわかっていても頼らざるを得なかったのです。

──エゲツないですね。

ナザルバエフ氏/Wikipediaより引用

ジェームズ ロシアは毎回これです。ただし、今回の暴動ではトカエフの政敵であったナザルバエフ前大統領をも失脚させているのでトカエフ個人としては利益になっているはずで す。一番可哀想なのはナザルバエフ前大統領かもしれません、いま行方不明中ですから。

──えっ、死んでるんですか!?

ジェームズ 生きているとスポークスマンは言っていますが、年末から姿を見せていません。 ロシアはトカエフ現大統領を押さえ、ナザルバエフ前大統領を行方不明にしたことでカザフスタンを事実 上乗っ取ったことになりました。実際、 前述のクレムリン関係者は、ナザルバエフ氏は既にロシア諜報機関の保護下にあるとは言っておりました。これもロシアらしいやり方で、 独裁者の末路は必ずロシアです。例えば、 北朝鮮の金正恩もクレムリンの保護下に入ることを承認してもらっています。

──ちなみにカザフスタンってロシアにとって重要なところなんで すか?

ジェームズ 今回は対中国の思惑が大きいです。反露親中に傾いていたトカエフ政権を揺さぶり、 ロシア軍派兵まで追い込んだことで中国に対して大きな牽制になりました。また、カザフスタンを押さえることで、タリバン支配下のアフガンから中央アジアを経由して大量にイスラム過激派が入ってくることを阻止する狙いもあります。ロシア国内向けには、戦争の危機を煽って国内の引き締めをし、 戦時体制への移行しやすくしています。

 そして、一番は、 カザフスタン政変は対ウクライナ侵攻の予行演習とも解釈できると いうことです。

──ウクライナ侵攻が始まるかもしれないと。

ジェームズ 断言はできませんが、クレムリンは戦争を前提で動いています。 ただし、ひとつ言えることは、今回ロシアはカザフスタン政変を作ったことによって、対ウクライナ、対シリア、対NATO、対アフガン、そして対カザフスタンと事実上、合計5正面戦争を行うことになり ました。

 これによってロシア国内の経済はますます疲弊しますが、プーチン体制永続のためならクレムリンは革命より戦争を選ぶとい うことです。前にもお話ししましたが、 プーチンのロシアは全てがフェイクで、彼らの正体は単なる一部の犯罪的なユダヤ系が集まった組織です。そんな組織なので、自らの利権を死守するためなら、全て嘘で固めて危機を作り出し、戦争をも辞さない覚悟です。カザフスタンのトカエフやベラルーシのルカシェンコ、 そして北朝鮮の金正恩などは、プーチンが巧妙に配置した「ミニ・ プーチン」で、やはり彼らの政治スタイルもプーチン流であり、組織犯罪の観点で見なければなりません。つまり、 プーチンは世界の独裁者を束ねる組長であり、核保有のロシア軍を動かし、個人資産200兆円の裏付けを使って世界中にマネロンのネットワークを張り巡らし、 国際社会を揺さぶっています。日本では安倍元首相の様な「 プーチンと対話すれば北方領土が帰ってくる」 と真剣に信じ込んでいるロシア専門家ばかりですが、犯罪者と交渉することが間違っています。 読者の皆様におかれましては、 ロシアを考える時にこの点を必ず覚えておいてください。

文=ジェームズ斉藤

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