カナダの超極秘UFO調査「プロジェクト・マグネット」とは!? 一生を捧げた男が辿り着いた4つの真実

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「Mysterious Universe」の記事より

 さらに彼は、テレパシーなどの精神的現象が空飛ぶ円盤と関連している可能性についてアメリカ当局が調査している事実を突き止め、スミスもまた同じことを信じていた。そしてスミスは、実際にテレパシーを通してインテリジェントな地球外生命体である「宇宙兄弟(space brothers)」と接触していると説明し、このコミュニケーションを実行するために「シグナルを精神へと送る」方法を完成させたと主張した。さらに、この頃からスミスはエイリアンの死体を見たという話や、エイリアンに誘拐された体験談も語るようになった。

 それまでの科学的アプローチから、その発言が“スピリチュアル”に傾いてきたことが影響したのかどうかは不明だが、1954年にカナダ政府は「プロジェクト・マグネット」への資金提供を正式に終了し、同プロジェクトはUFOを研究する目的であったことを一般に公表したのである。

 それでも当局はスミスがシャーリーズ湾の施設を使用することを許可し、実際にスミスはその後も自己資金で調査と研究を続け、1962年に亡くなるまでこの施設を使用していた。

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「Mysterious Universe」の記事より

 当時、一般大衆にとってまだまだ浅い認識しかなかったUFOやエイリアンの分野であったが、スミスはUFO分野にとって重要人物であり続け、しばしば「開示の父」と呼ばれ、主流の科学界の中においてさえ重要な人物であった。死後にはカナダの放送技術の進歩に献身的に尽力したことが認められ、当局から「キース・S・ロジャース中佐記念工学賞」も授与された。

 スミスはカナダ史上に残る「プロジェクト・マグネット」と同様に、UFO研究の歴史の中で今なお注目を浴びる人物であり続けている。しかし、彼が死の直前まで続けていた調査研究の真価が評価されるのはこれからであるのかもしれない。

参考:「Mysterious Universe」、ほか

文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
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