死後、地球人は異星人として生まれ変わる? UFO研究家を悩ませ続ける「スコリトン事件」

■「ヤムスキー」はアダムスキーの“生まれ変わり”なのか!?

 「スコリトン事件」を調査するBUFORAのオリバーは、ブライアントに直接面会し、彼の証言とアダムスキーの体験との奇妙なリンクの謎を探ろうとした。しかしブライアントは、アダムスキーはおろか、UFO関連の事項について何も知らない人間だったのだ。アダムスキーのことをまったく知らないブライアントが、関係者以外承知していない事項をどうやって知ることができたのだろう。この奇妙な状況を説明するカギは、アダムスキーの言葉にあった。

 生前のアダムスキーはかねがね、「地球で使命を果たした人間は、死後に他の惑星に生まれ変わる」と述べていたのだ。そして彼はまた、自分が金星を訪れた際、死んだ妻メリーの生まれ変わりである少女と対面したとも述べていた。つまり、アダムスキーの言葉をその通り受け止めるならば、彼は死後に金星人「ヤムスキー」として生まれ変わり、地球にやってきた。そしてイギリスに着地しブライアントと遭遇、その出来事こそが「スコリトン事件」であったとの解釈も可能となるのだ。

 実際、オリバーからアダムスキーについての説明を受けたブライアントは、「ヤムスキーはアダムスキーの生まれかわりではないか」と口にしたという。果たして本当にアダムスキーは金星人として生まれ変わり、地球にやってきたというのだろうか――。

 確かに、金星や土星などに知的生命体が存在するといったアダムスキーの主張は、現在の惑星探査の結果とは相容れないものが多い。そのため今となっては、アダムスキーを支持する者はUFO研究家のごく一部に過ぎないことも事実である。しかし、「スコリトン事件」のブライアントの体験と、アダムスキーの主張との間の奇妙なリンクに関する謎は、いまだ多くの研究家を悩ませるUFO史上の大きな謎なのである。


羽仁礼(はに・れい)
一般社団法人潜在科学研究所主任研究員、ASIOS創設会員

文=羽仁礼

一般社団法人潜在科学研究所主任研究員、ASIOS創設会員、 TOCANA上席研究員、ノンフィクション作家、占星術研究家、 中東研究家、元外交官。著書に『図解 UFO (F‐Files No.14)』(新紀元社、桜井 慎太郎名義)、『世界のオカルト遺産 調べてきました』(彩図社、松岡信宏名義)ほか多数。
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