ロシア版エリア51「カプースチン・ヤール」とは? 5機のUFOの残骸を保管、9つの事実と噂

 UFOやエイリアンに関する“疑惑の宝庫”である「エリア51」がロシアにもあった――。そこは76年も前から最先端の航空宇宙技術の拠点となっている「カプースチン・ヤール」である。

“ロシア版エリア51”「カプースチン・ヤール」とは

 厳重な情報統制のもとに運営されている施設の代表格は軍事施設であり、中でもアメリカ空軍のいわゆる「エリア51」は“疑惑の宝庫”といわれている。この施設で墜落したUFOの残骸と搭乗していた宇宙人の遺体を保管しているとの噂は今なお続いているのだ。

 この「エリア51」のような存在そのものがトップシークレットになっている施設はほかの国にもあるのだろうか。ロシアにはかつて宇宙開発においてアメリカをリードしていた旧ソ連時代から厳重な情報統制下で運営されてきた極秘の施設がある。それこそが“ロシア版エリア51”である「カプースチン・ヤール」だ。このカプースチン・ヤールについて知っておくべき

ことがサイエンス系メディア「Curiosmos」の記事でまとめられている。

設立の経緯

 カプースチン・ヤールはソ連が開発したロケットをテストする試射場としてヴォルゴグラードの東約100kmの場所に1946年5月13日に設立された。

 設立から1年後に最初のロケットの試射が行われ、以降、多数のロケットがこのサイトで発射された。その一方で衛星や観測ロケットの発射も行われた。現在の正式名称は「ロシア連邦第4州中央種間テストサイト(4GTSMP)」である。

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画像は「YouTube」より

事実1
ソビエト宇宙飛行士発祥の地

 1951年7月22日、R-1Vロケットが“宇宙飛行犬”のデジクとツガンの2匹を乗せて上層大気圏に運び、生きたまま地球に帰還させて以来、カプースチン・ヤールのテストサイトは当然のことながら「ソビエト宇宙飛行士発祥の地」と見なされている。

 動物が宇宙空間へと運ばれた世界で最初のフライトとなったが、実はそれ以前には多くの失敗したフライトがあったため40年間、この話は極秘扱いにされていたという。

事実2
核実験

 カプースチン・ヤール試射場のすべてのテストをリストにしてもあまり意味はないが、オープンデータによると、ロケットの試射とは別にに1950年代以降、テストサイトで少なくとも11回の核実験が行われた事実は看過できないだろう。

事実3
今なお最新鋭の軍事研究施設

 設立から76年経った今でも、カプースチン・ヤールはロシアで最も重要な試験場の1つである。毎年、戦略ミサイル軍、航空宇宙軍、地上軍、および海軍の戦力増強のために、ロシアの武器と軍事装備の約24の最新モデルがここでテストされている。2020年だけでも、兵器システムとプロトタイプの200以上の公式テストが行われた。

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「Curiosmos」の記事より

噂1
UFOの残骸が保管されている?

 UFOが墜落、そして回収したとされる1947年の「ロズウェル事件」については全世界の知るところとなっている。

 そしてなぜカプースチン・ヤールがしばしば“ロシア版エリア51”と呼ばれるのかといえば、アメリカの“疑惑の宝庫”である軍事基地「エリア51」と同じくUFOの残骸などを保管するために使用される隠された地下施設があるという噂があるのだ。

噂2
極秘の地下基地

 噂によると地下400メートルの深さで、警備された埋め立て地のすぐ上に位置していた極秘基地の存在が暗に示されている。これらの主張は、アメリカのスパイ機の写真、宇宙からの衛星画像、および CIA(アメリカ中央情報局)の報告に基づく。

噂3
エイリアンテクノロジー

 ロシアはエイリアンから供与された先進技術を保有しているともいわれている。

 一部ではそれは「古代宇宙飛行士説」に準拠した、超古代の先進文明であるともいわれているが、カプースチン・ヤールの地下格納庫には少なくとも5機の異星人の航空機の残骸が保管されているとの一部からの主張がある。

 ロシア(旧ソ連)は、数十年前に宇宙探査の分野でアメリカよりも有利な高度なエイリアン技術にアクセスできたともいわれているのだ。

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画像は「YouTube」より

噂4
カプースチン・ヤール上空のUFO

 最も不可解なUFO事件は、世界中の軍事施設や核施設の周辺で発生しているように思われることがよくあり、ここカプースチン・ヤールも例外ではないようだ。

 最も有名な事件は、1948年6月19日、銀色に輝く紫煙のような物体が基地上空に出現した事件だ。UFOを迎撃するために、いくつかの戦闘機がスクランブル発進した。そのうちのパイロットの1人はこのUFOを「空飛ぶタバコの煙」に例えたが、UFOはパイロットの目をくらませる明るいビームを放出した。その後に戦闘機とUFOの両方が墜落し、UFOの残骸は噂に火が点く前に地下格納庫に運ばれたといわれている。

噂5
もう一つの有名なUFO事件

 退職したあるテストパイロットにも同様のUFO遭遇事件がある。彼によると1980年の夏、彼が操縦していた軍用機は「ハードビーム」を放出するUFOと衝突した。パイロットはなんとか脱出に成功したが、ビームが当たった機体は墜落後もさらに数時間輝き続けたという。

噂6
「極秘基地」の場所

 信頼できる情報源から情報を受け取ったと主張するクリミアのUFO研究家で“コンタクティー”のアントン・アンファロフは、「極秘基地」はカプースチン・ヤールではなく、ラズエズド・ジュトクルの近隣の町の地域にあると説明している。実は試射場に近いことを理由に1950年代に解散となった都市があり、その住民はソ連邦内のさまざまな場所に移住したという。

 1996年から1997年にかけて、アンファロフはラズエズド・ジュトクルの地図を作成し、すべてのサイトの場所を説明する図解を描いた。彼の主張の後に興味を持った他のUFO研究家が幾人かいたが、敷地内に入ろうとしたものの正確な場所を特定することはできなかったという。

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「Curiosmos」の記事より

 このようにこの重要な施設である“ロシア版エリア51”は過去に機密プロジェクトの本拠地だった可能性があることは容易に想像でき、今もなお“疑惑の宝庫”である。そして厳格な情報統制が敷かれたロシアにおいて、このカプースチン・ヤールについての情報漏洩やスキャンダルが起きる可能性は残念ながらきわめて低いのかもしれない。それでもこの“ロシア版エリア51”が現実に存在することには留意しておかなくてはならないだろう。

参考:「Curiosmos」、ほか

文=仲田しんじ

仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
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