ネッシーが失踪? 2023年の目撃報告ゼロ… 行動範囲や生態に変化!?

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画像は「Getty Images」より

 UMAの代表格であるスコットランド・ネス湖のネッシー。長年多くの人々に目撃され、昔から大規模な調査も行われたり、つい先日も「ネッシーが巨大ウナギである可能性は、実はあまりにも低い」という内容の論文が発表されたりと話題に事欠かないネッシーであるが、いまだに正体は不明となっている。

※ UMA(ユーマ、Unindentified Mysterious Animal)とは未確認生物を意味する和製英語。未確認生物とは何世紀にもわたって語り継がれてきた物語や伝説に登場したり、また、今日でも目撃例があるが実在が確認されていない生物のことだとされている。物語、伝説、噂話などで語られる生物であるため、科学的な対象ではなく、“オカルト”に分類される。英語圏で、未確認生物はCryptid (クリプティッド)と呼ばれ、これを研究する学問はCryptozoology(クリプトズーロジー、暗号生物学)と呼ばれるのが一般的。

 そんなネッシーだが、今年に入ってから1回も目撃されていないことが明らかになった。公式のネス湖モンスター目撃記録も昨年10月11日以来新しい記録がないと表明しており、ネス湖各地に設置されたウェブカメラ経由で何度もネッシーを目撃しているネッシー・マニアのEoin O’Faodhagain氏も、今年は一度もネッシーらしい影を目撃していないと語っている。

 O’Faodhagain氏によれば、「最近の大気の状態が、ネッシーを発見するのに適していないのだと思います」とのこと。今年はイギリス全土を大規模な寒波が襲っており、ネス湖を訪れる人も減った上にネッシー自身の活動も低下しているのではないかというのだ。

 また、ネッシーの目撃報告件数は年によってかなり変動があり、2022年も3月になるまで最初のネッシー目撃報告が上がってこなかった。ちなみに2022年最初の目撃報告を行ったのもO’Faodhagain氏である。

 そんなわけで、ネッシー愛好家の間では「今年ネッシーが目撃されないのは、冬の間はネス湖の川をさかのぼって暖かい海に移動しているのではないか」という説がささやかれている。確かに2月初めにはアメリカのノースカロライナ州沖でネッシーを想起させる奇妙な巨大生物が目撃されたり、中央アフリカでも別のUMAの目撃例が報告されている。そのため、多くの人が「ネッシーは冬期休暇中かもしれない」と考えたようだ。

 だが、ネッシーの目撃件数を調べてみると年々減少傾向にあるようだ。ネス湖の怪獣の公式目撃情報をすべて記録しているゲイリー・キャンベル氏によると、21世紀で一番目撃報告件数が多かったのは2017年の8例。ここ30年で最も目撃報告が多かったのは1996年の17件だが、1930年代や1960年代には1年で20件以上目撃されることもあったという。

 キャンベル氏によれば、近年では年の始めと冬の終わりになるとネッシーの活動が減るのか、目撃証言も少なくなる傾向にあるという。もしかすると、ここ数年でネッシーの行動範囲や生態に変化があったのだろうか。ネス湖の周辺に設置されたウェブカメラの台数も増え、今では世界中の人がネッシーを探せる環境が整いつつある。今年も気長に待てば、ネッシーは姿を現してくれるのかもしれない?

参考:「Daily Star」ほか

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文=S・マスカラス(TOCANA編集部)

3代目TOCANA編集長
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