中国に256歳まで生きた仙人が存在した!? ギネス記録の2倍… 超長寿の秘訣とは?
現在、ギネス世界記録に存命中最高齢の人物として認定されているのは、スペイン在住のマリア・モレラさん。彼女は1907年生まれの116歳だ。しかし、中国にはなんと、その2倍以上も長生きした男性が存在するという。
李青曇(り・せいどん)さんは1677年に四川省で生まれ、1933年に256歳で亡くなるまでの間に、23回結婚し、200人以上の子どもをもうけたという。にわかには信じがたい、李さんの”超”長寿の秘訣とは…?
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※ こちらの記事は2016年5月25日の記事を再掲しています。
本記事の配信時点(2016年5月25日)において存命する世界最高齢の人物は、イタリアのヴェルバーニアに暮らすエマ・モラーノさん、116歳だと考えられている。そして、ギネス世界記録で認定された長寿記録、歴代第1位はフランス人のジャンヌ・カルマンさん。彼女は1875年に生まれて1997年に死去したため、実に122歳という大往生だったことになる。しかし、これはあくまでもメディアや認定機関によって把握されている記録にすぎず、歴史上もっと長生きの(もしくは長生きだった)人がいる可能性を否定することはできないはずだ。
実は日本の隣国・中国において、ギネス記録の2倍以上となる256歳まで生きていたとされる男性がいることをご存知だろうか? しかも、それは伝説の存在などではなく、公式記録が残されている実在の人物なのだ。200歳超えなど常人には到底不可能にも思えるが、彼は仙人だったのかといえば、決してそうではない。果たして256歳まで生きた人物の“超”長寿の秘訣は何だったのか? 詳細についてお伝えしよう。
■清朝時代の公文書に仰天の記載!
256歳まで生きた男性、その名を李青曇(り・せいどん)という。彼の存在が一躍注目されるきっかけとなったのは、1930年の米紙「ニューヨーク・タイムズ」の記事だった。当時、中国に派遣されていた特派員の報告によると、成都大学の教員が発見した清朝時代の公文書に「1827年、李青曇が150歳の誕生日を祝った。1877年には200歳の誕生日を祝った」と記述されていたというのだ。
これが正しければ、李青曇は1677年に生まれたことになる。しかし、取材を進めた特派員は、さらに驚くべき事実にたどり着く。なんと1930年当時、1677年生まれの李青曇が存命しているとの情報を得たのだ。そして“超”長寿人間・李青曇さんの素顔が、次第に明らかになってきたのだった。
■23回結婚し、200人以上の子どもまで!
1677年、四川省に生まれた李青曇さんは、10歳で漢方医となった。日々山中を歩きまわり薬草集めに勤しむうち、彼は自らが採取する薬草に長寿の効能があることを確信するようになる。そして、霊芝(キノコの一種)やクコの実、朝鮮人参、ツルドクダミ、ツボクサ、米酒だけを口にする生活を40年以上にわたり継続。その間には、薬草を求めて現在の甘粛省、山西省、チベット、ベトナム、タイ、満州にまで足を運んだこともあったという。1749年、71歳の時には武道の師範として軍隊に招かれており、格闘家としても優秀な男だったようだ。
漢方医としての仕事を約100年続けた後、薬草の商人に転じた李青曇さん。一生のうちに23回結婚し、200人以上(!)の子どもをもうけた。読み書きは子どもレベルだったというが、周囲からは敬われ、愛される存在だったようだ。彼の周囲の人々は、みな「自分の祖父でさえも子ども時代から李青曇を知っている」と口を揃えたらしい。
しかも、彼は謙虚だった。弟子の証言によると、李青曇さんは500年以上生きている男に出会い、心身の健康を維持するための気功を学んだことがあるため、自分のような者は特別視される存在ではないと考えていたようだ。
■ついに明かされた長寿の秘訣とは!?
1933年、死の床にあった256歳の李青曇さんは「この世ですべきことを、すべてやることができた」という言葉を残して長い長い人生に幕を下ろした。人並み以上に長生きすることが果たして幸せなのかという議論もあるが、彼の言葉は充実した一生を送ることができた喜びで満ち溢れている。
それにしても、読者がもっとも知りたいのは、李青曇さんの“超”長寿の秘訣だろう。特別な呼吸法を身につけていたという説もあるが、生前、ウワサを聞きつけた将軍に自宅へと招待された際、彼は次のように答えている。
「心を落ち着けて、カメのように座り、鳩のように歩き、そして犬のように寝ることです」
心身を平静に保ち、自らを自然の一部として認め、その摂理に従って生きる――とでも解釈するべきか。現代を生きる私たちにとって、実に示唆に富んだ名言といえるだろう。李青曇さんが生きた時代と比べれば、私たちがはるかに多種多様なストレスに晒され、空気も悪く、さまざまな化学物質に囲まれて暮らしていることは間違いない。“超”長寿のためには、それらを凌駕する心身のあり方を学ぶ必要があるのかも知れない。
参考:「TIME」、「Rise Earth」、ほか
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