ネブラスカの巨大らせん「悪魔のコルク栓抜き」とは!? 3000万年前の超古代文明が関与? 予想外の作成者に仰天

 米ネブラスカ州最大の謎の1つが「悪魔のコルク栓抜き(Devil’s corkscrews)」と呼ばれるらせん状の構造物だ。その変わった形も去ることながら、その起源についても謎が多く、科学者や地元住民の頭を悩ませてきた。

悪魔のコルク栓抜きの特徴

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悪魔のコルク栓抜き(画像は「Wikipedia」より)

 螺旋そのものと、地層の下部から分岐する大きな「根」の2つから構成されていて、その高さは4.5m。1500万年から3000万年前に作られたと考えられている。しかも、その個数は1つや2つではなく、500平方キロメートルの範囲で何百万本も見つかっている。

 悪魔のコルク栓抜きが発見されたのは1894年のこと。ワイオミング州とネブラスカ州のロッキー山脈にあるバッドランドで、化石調査をしていた探検隊が発見した。古生物学者のバーバー教授はこれを「デーモネリックス」と名付けたが、明確な説明がないため、すぐに悪魔の仕業とされるようになった。

悪魔コルク栓抜きの作成者

 石化したツルや巨大なミミズの化石など、さまざまな説が浮上したが、どれも納得のいくものではなかった。そんな中、渦巻きの存在を超自然的なものとして説明する人たちも現れ、この謎めいた構造物が、数百万年前に地球上に存在した高度な古代文明の究極の証拠であるとの説も唱えられた。

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パラエオカストル(画像は「Wikipedia」より)

 しかし、悪魔のコルク栓抜きを作り上げたのは宇宙人でもなければ、はるか昔に失われた高度な文明でもなかった。なんと、先史時代のビーバー「パラエオカストル」の仕業だと判明したのだ。このビーバーは、漸新世後期の北米バッドランドに生息し、地中にコルク栓のような形の穴やトンネルを作っていたといわれている。

 ビーバーは、巣穴、便所、排水のための側室を備えた垂直なコルク栓型の巣穴を造った。この巣穴が放置されると、空いたスペースに木の根が侵入し、やがて化石化し、現在のような謎めいた渦巻きを残したというわけだ。

 悪魔どころか、可愛らしいビーバーの仕業だったとはなんとも微笑ましい話である。

参考:「Curiosmos」ほか

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文=S・マスカラス(TOCANA編集部)

3代目TOCANA編集長
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