「米国はUFOと宇宙人パイロットを回収」情報機関元上級顧問が内部告発

 元アメリカ情報機関の職員が「政府が極秘のUFO(※)墜落回収プログラムを持っており、人間以外の起源を持つ機体や、場合によってはその宇宙人パイロットを回収した」と主張して話題になっている。

(※) UFO(Unidentified Flying Object:未確認飛行物体)は、説明のつかない航空現象をすべて含むが、現在は「宇宙人の乗り物」という意味で用いられることが多い。そのため、現在アメリカ軍では「宇宙人の乗り物」という意味合いが強くなったUFOに替えて、説明のつかない航空現象に対し、「UAP(Unidentified Aerial Phenomena:未確認航空現象)」という呼称を採用している。最初のUFO目撃談とされる1947年の「ケネス・アーノルド事件」で、実業家のケネス・アーノルドが目撃した飛行物体について「水の上を滑る円盤のように」動いていたと描写したことから、宇宙人の乗り物を「空飛ぶ円盤(flying saucer)」と言うこともある。

 この驚くべき主張は、アメリカ空軍の退役軍人であるデイヴィッド・チャールズ・グルシュ氏によるもの。彼はアメリカ国家地理空間情報局(NGA)の未確認航空現象(UAP)分析の上級技術顧問、およびアメリカ国家偵察局(NRO)の上級士官を務めていた経歴を有している人物だ。

 その主張はまずウェブサイト「The Debrief」に掲載され、さらにジャーナリストのロス・クルサート氏とのテレビインタビューでも詳しく紹介された。それによると、グルシュ氏は前述の情報機関に在籍中、UAPについて調査している間に「UFO墜落事故回収プログラム」について知ることになったという。回収された物体はUFOの破片から部分的に無傷の車両までさまざまであったとされ、車両の形態や材料科学テストを行った結果、「独特の原子配列と放射性シグネチャーの保有に基づく地球外または起源不明の非ヒト情報によるもの」だということが判明したという。そしてグルシュ氏は、墜落回収プログラムについて、墜落したUFOを回収し、利用された物理的材料をめぐって「公に知られていない冷戦」が長く続いていることも指摘した。またグルシュ氏は、驚くべきことに「多くのUFO墜落事件から本物のUFOの機体が回収されていた」だけでなく、「回収時には死んだパイロットに遭遇することもあった」と語っている。

 このような取り組みが合法なのか、懸念が出てきたためグルシュ氏は「秘密裏に行われたUFOの回収とその結果得られた発見」に関する豊富な機密情報を議会に提出することにした。だがその後、内部告発に対する報復を受けたため、情報局監察官に苦情を申し立て「偽証罪の罰則の下で」告発した内容を詳細に説明することになったという。

 グルシュ氏の主張について、UAPタスクフォースでともに働いた経験のある退役陸軍大佐のカール・ネル氏も、「過去80年間、起源不明の技術のリバースエンジニアリングに焦点を当てた地球規模の軍拡競争が存在するという彼の主張は基本的に正しく、これらの起源不明の技術の少なくとも一部は人間以外の知性に由来するという明白な認識である」と述べている。

 グルシュ氏は2023年4月に政府担当部署を去った後、この情報を一般に公開する予定であると関係機関に伝えた。しかし興味深いことに、今度は関係機関が彼の情報公開を許可した。問題のプログラムは非常に機密性が高いものだったため、残念ながらグルシュ氏は自分の証言を裏付けるような文書や写真を引き取り、提供することができなくなってしまった。しかし彼はクルサート氏に対し、「私の発言は真実です。私は個人的なリスクと仕事上のリスクを負ってここに座っているのです」と断言している。

 真実であれば非常に興味深い話しであるが。

参考:「Coast to Coast AM」「The Debrief

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文=飯山俊樹(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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