1933年イタリアUFO墜落事件は事実か? 人間ではない2人のパイロットを解剖…

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画像は「Getty Images」より

 先日、アメリカ空軍の退役軍人で、アメリカ国家地理空間情報局(NGA)の未確認航空現象(UAP)分析の上級技術顧問、およびアメリカ国家偵察局(NRO)の上級士官を務めたデイビッド・グルシュ氏が、1933年にイタリアでUFO墜落事件が起こっていたことを明らかにした。この事件は一体なんだったのか? 概要を紹介する。

ムッソリーニのUFOファイル

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墜落地点(画像は「The Black Vault」より)

 イタリアのジャーナリスト、作家、UFO研究家であるロベルト・ピノッティによると、UFO墜落事件は1933年4月11日にイタリアのロンバルディア州マジェンタで発生した。これには空飛ぶ円盤のような物体が関与しており、ベニート・ムッソリーニがこの現象を研究することを許可したといわれている。

 ピノッティは著書『UFO Contacts In Italy Volume Two』の中で、墜落したUFOがヴェルジャテのSIAIマルケッティの格納庫に保管されていたと記している。ムッソリーニ自身は、この円盤をフランス、イギリス、ドイツの秘密兵器だと考えていたのに対し、イタリア王立科学アカデミーの会長であったグリエルモ・マルコーニ上院議員は地球外起源だと考えていたという。

 ピノッティによれば、1933年から1940年にかけて、イタリアでは数多くのUFOが目撃されている。その中には、イタリアの戦闘機がラヴェンナとローマの間でUFOを迎撃した事件や、1936年8月にメストレとヴェネツィア上空で目撃された複数のUFOも含まれている。

回収された遺体

 ジャーナリストのクリストファー・シャープは、イタリアのUFO墜落事故について徹底的に調査し、墜落したUFOとともに、1933年にイタリアのロンバルディア州の現場で2体の人間のような遺体が回収されていたことを発見した。遺体はその異常な特徴と地球外起源疑惑のために陰謀と憶測を呼び起こした。彼はこう書いている。

「2つの死体がテーブルの上に横たわっていた。双子のように見える。死体はホルムアルデヒドで保存されていた。状態は悪い。ひどい交通事故の犠牲者のようである。遺体を調査するために招かれたフランスの生物学者は、彼らの特徴に悩まされた。男性2人、背が非常に高く(2m前後)、長いブロンドの髪、非常に高く広い額、ややアジア系に見える澄んだ青い目、小さな鼻、小さな口、小さな顎、薄い唇、非常に澄んだ青白い肌、しかし顔の毛は見当たらない。手は細く、つま先は小さく、足は平らだった。」

 話はさらに奇妙になる。彼らの皮膚は真っ白に見えるが、ケラチンが見られないというのだ。ケラチンは、紫外線防止や保水に加えて、皮膚に自然な潤いを与えるという重要な役割を担っている。

 驚くべきことに、生物学者は彼らの体ではリンパ系が血液系に取って代わっており、あらゆる病気から高度に保護されていることを発見したという。つまり、彼らは人間ではなかったということになる。

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ムッソリーニ(画像は「Getty Images」より)

 その後、回収された未知の飛行物体の情報について、ムッソリーニはなぜかローマ教皇ピオ12世に打ち明けた。しかし、ムッソリーニがナチスドイツと同盟を結んだ後、ローマ教皇は未確認飛行物体について不安になり、その情報を米国にリーク。そして戦後、米国が円盤を回収したということになっている。

 ペンタゴンで極秘のUFO調査組織「Advanced Aerospace Threat Identification Program (AATIP)」の責任者を務めていたルイス・エリゾンド氏も、第二次世界大戦後、円盤の破片がイタリアからアメリカに運ばれたことを示唆しているという。問題の機体は高度な技術を駆使した典型的なUAPではなく、ジェットエンジンとロケットを動力源とする乗り物で、ホルテン兄弟の飛行翼の設計に似ていたと推測されている。枢軸国へのこの技術移転の目的は不明だが、おそらく軍事的な利点を得るためだったのだろう。

 ジェットエンジンを動力源とするならば人類が開発した航空機と見るのが妥当だ。しかし、不可解な点が多く、結論を急ぐことはできない。特に円盤の乗員が人間ではなかったという話が事実であれば、話はガラッと変わってくる。今後もグルシュ氏ら内部告発者らの発言から目が離せなくなりそうだ。

参考:「NOW&WHYs」「The Black Vault」「Liberation Times

文=S・マスカラス(TOCANA編集部)

3代目TOCANA編集長
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