イギリス史上最大のUFO事件「カルバインUFO事件」が解決か!?UFO=霧から突き出た山頂なのか

 イギリスUFO史上最大のUFO事件「カルバインUFO事件」の謎が一件落着か――。あるユーチューバーは写真のUFOは白い霧から突き出た山の頂であると説明している。

■「カルバインUFO事件」の謎が解明か!?

 イギリスで最も重要なUFO事件と目されているのが1990年8月4日にスコットランド・カルバインでUFOが目撃された「カルバインUFO事件」である。

 同日、複数人がUFOを目撃しているうえに、目撃者の1人によって撮影されたダイヤモンド型UFOの鮮明な写真は今見ても衝撃的である。

「Daily Star」の記事より

 長らく国防省内に保管されていたこの写真は、2022年8月、元イギリス空軍の広報担当官クレイグ・リンゼイ氏が報道機関に公開した。

 写真にはタイヤモンド型UFOのほかに、このUFOを追跡しているか、あるいは護衛しているかのように飛行しているイギリス空軍の戦闘機も写っている。追跡しているとすればこのUFOは領空侵犯した航空機ということなるが、この戦闘機が護衛しているのだとすれば極秘に開発された航空機のテスト飛行であった可能性もある。

 情報公開法に基づき2021年に「カルバインUFO事件」の関連資料が公開されるはずであったのだが、その直前になってイギリス政府はさらに50年延期し、2072年1月1日に公開することを決めてしまったことも疑惑を呼んでいる。このUFOの正体はその日が来るまで謎のままなのだろうか。

 このダイヤモンド型UFOの正体を見破ったと主張する人物が最近になって登場している。

 ユーチューバーのマイク・バラ氏は自身のYouTubeチャンネル「Mike Bara 3」に投稿した動画でカルバインのUFOの謎が解明されたと自説を解説している。

 バラ氏はこのUFOが撮影された場所を特定することに成功し、背景には丘や山があることがわかったという。そしてこの写真は見上げるアングルで撮ったのではなく、遠くの高い場所からむしろ見下ろすようなアングルで撮影されたものであることが判明したというのだ。

 写真が撮影された時点の気象状況を確認した後、バラ氏は当時、高度450メートルから800メートルの間に白い雲と霧が発生していたことを発見した。つまりこの戦闘機はきわめて低空を飛行していたことになる。

 次に、UFOの写真をそのエリアの風景画像に重ねて手前にある鉄条網の支柱を一致させたところ、UFOだといわれているものは目の錯覚であることを看破したというのである。

画像は「YouTube」より

 このダイヤモンド型UFOの正体は、実際には周囲に立ち込めた白い霧の間から覗いている山頂だとバラ氏は断言している。

「何が起こったかは明らかだと思います。谷の地面、おそらくフェンスのすぐ近くまで雲と霧がありました。彼らはハリアー戦闘機の写真を撮りました。ハリアーは何らかの理由で、おそらく演習中だったのでしょうが雲を突き抜け、この背景の山の頂上は(雲から)出ていました。おそらく高度2500フィートくらいです」(バラ氏)

 そしてバラ氏は「カルバインUFO事件」の謎は完全に解明されたと結論づけている。

「カルバインUFOはUFOではなく、飛行物体でもありません。一部の人にとっては受け入れがたい話だとは思いますが、証拠がどこにあるかを見極める必要があります。カルバインUFOの謎は解決したと言えるでしょう」(バラ氏)

 雲から覗いている山頂だとすれば下のほうの輪郭はもっとぼやけているのではないかという疑問の声もあがっているようだが、1つの可能性として保留しておいてもよいのだろう。しかしもしそうならイギリス政府はなぜ情報公開を2072年まで延期したのか。ともあれ引き続き「カルバインUFO事件」に関連する新たな動きをチェックしていきたい。

参考:「Express」ほか

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文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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