人類の集中力は「2分半」から「47秒」へ激減!? デジタル・ジャンクフードに蝕まれる脳を取り戻す5つの方法

ふと気がつくと、目的もなくスマホをスクロールしている。YouTubeの10分の動画すら長く感じて、ショート動画ばかり見ている……。
そんな「集中力がない」と嘆いているそこのあなた、安心してほしい。それはあなた個人の問題ではなく、人類全体で起きている現象なのだ。
カリフォルニア大学アーバイン校のグロリア・マーク教授の研究によれば、2004年に「2分半」あった人間の平均的な集中力(1つの画面に集中できる時間)は、2016年にはなんと「47秒」にまで激減していたという。それから10年が経過しTikTokやInstagramリールなどの短尺動画が普及した現在、その時間はさらに短くなっている可能性が高い。
この恐るべき「脳の退化」を防ぐにはどうすればいいのか?
AIとスマホは脳の「デジタル・ジャンクフード」
ジョージタウン大学のカル・ニューポート教授は、TikTokなどの短尺動画プラットフォームを「デジタル・ドリトス」と呼んでいる。栄養価はゼロだが、消費するように計算し尽くされた超加工コンテンツだというわけだ。
さらに恐ろしいことに、最新の研究では「スマホが部屋に置いてあるだけで(使っていなくても)集中力が低下する」ことや、「AIツールを頻繁に使うと批判的思考力が低下する」ことまで判明している。文章を書く際にAIに頼りすぎると、脳のネットワークそのものが「縮小」してしまうというデータもある。
オフィスワーカーは平均して2分ごとに作業を中断され、アメリカの成人の読書習慣は過去20年で40%も減少しているという。「人類はすでに『脳のピーク』を過ぎてしまったのではないか?」という『Financial Times』の指摘も、あながち冗談には聞こえない。
衰えた「脳の筋肉」を取り戻す5つのアクション
しかし、絶望するにはまだ早い。マーク教授は「我々は単に練習不足なだけで、集中力を保つための『心の筋肉』を使っていないだけだ」と語る。彼女が提唱する、集中力を取り戻すための5つの具体的な方法を紹介しよう。
1.しっかりと眠る
基本中の基本だが、「認知資源(脳のガソリン)」を満タンにして一日を始めることが何より重要だ。毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きるリズムを作り、7〜9時間の睡眠を確保しよう。
2.現実的な目標を立てる
脳は「明確な目標」に注意を向けるようできている。「明日はこの本のこの章まで読む」といった具体的な計画を立て、それを声に出すか頭の中で繰り返す。さらに「一日の終わりに穏やかな気持ちでいる」といった感情的な目標を持つことも、ストレスを減らし集中力を高めるのに役立つ。
3.自分の「集中力の波」を知る
人間の集中力にはリズムがある。一般的には午前中から昼前にかけてピークを迎え、昼食後に「谷」が来る。この谷の時間は無理をせず、20分ほどの休憩(できれば屋外の自然の中で)を取るのがベストだ。午後には再び小さなピークがやってくる。
4.とにかく「本を読む」
集中力が落ちている時に本を読むのは苦痛かもしれないが、これこそが最高の筋トレだ。読書は、前のページの内容を覚えながら新しい情報を処理する「ワーキングメモリ」を強力に鍛えてくれる。スマホを別の部屋に置き、没入できる面白い本から始めよう。
5.「メタ認知」を働かせる
作業中にふと「スマホを見たい」「メールをチェックしたい」という衝動に駆られたら、その瞬間に「今、自分の意識が逸れそうになっている」と自覚(メタ認知)すること。そして「それは今すぐやらなきゃダメなことか?」と自問するのだ。もし急ぎでなければ、紙にメモだけして元の作業に戻る。最初はキツいが、これを繰り返すことで脳のブレーキが機能するようになる。

私たちの脳は、日々無数の通知とAIの便利さに甘やかされ、確実に「なまっている」。
今夜はスマホをキッチンに置き去りにして、久しぶりに紙の本を開いてみてはいかがだろうか。最初は47秒しか読めなくても、徐々にあなたの脳は本来の力を取り戻していくはずだ。
参考:CNBC、ほか
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2024.10.02 20:00心霊人類の集中力は「2分半」から「47秒」へ激減!? デジタル・ジャンクフードに蝕まれる脳を取り戻す5つの方法のページです。動画、脳、集中力などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで