火星で見つかった“場違いで奇妙な物体”の数々!謎のドア、宙に浮くスプーン、モノリス…
地球に最も近い惑星の一つである火星は、生命が存在する可能性を秘めた惑星として長年人類を魅了してきた。今のところ火星で生命は発見されていない。しかし、NASAなどの宇宙機関がロボット技術を用いて火星の探査を進めるにつれて奇妙な物体や地形が次々と発見され、宇宙ファンたちの期待と好奇心を掻き立てている。
今回は、砂塵の惑星である火星で発見された、奇妙な物体や地形の数々を紹介する。これらの多くは、パレイドリア(無生物に顔や模様などを見出す心理現象)によるものだが、中には火星に生命が存在した証拠となるかもしれないものもある。
開かれた「本」
2023年4月、NASAの探査車キュリオシティは、ゲディズ峡谷の砂塵の中に、開かれた「本」のような奇妙な岩を発見した。まるでページをめくっている途中のハードカバーの本のように見えるこの物体は、実際には幅わずか2.5センチの小さな岩である。
テディベアの顔
2023年1月にアリゾナ大学が公開した画像には、巨大なテディベアの顔のように見える地形が写っている。つぶらな瞳、ボタンのような鼻、そして上向きの口。まるでカメラに向かって笑いかけているようだ。これは、古代のクレーターの中心にある、崩壊した丘である可能性が高いという。
凍った「鉱物の花」
小さなサンゴのように枝分かれした、繊細な鉱物の花。これは、現在の火星で見つけることができる、最も緑に近いものかもしれない。このような鉱床は火星ではよく見られ、古代の水と岩石が混ざり合ってできたものである。しかし、これほど完璧な花の形をした鉱床は珍しい。
謎の「ドア」
火星の崖の側面に、人工的に作られたかのような「ドア」が発見された。これは、知的生命体の存在を示す証拠なのだろうか? 残念ながら、その正体は風化によって形成された、たまたまドアのように見える岩のようだ。
無数の黒い「クモ」
毎年春になると、火星の南極付近で、何千もの黒い「クモ」が冬眠から目覚める。もちろん、これは本物のクモではない。この季節現象は、気温が上昇すると地中に埋もれていた二酸化炭素の氷が昇華(固体から気体へ変化すること)することで発生する。
場違いな白い岩
塵に覆われたジェゼロクレーターの中で、異様に白い岩が見つかった。この岩は、「アトコポイント」と名付けられ、輝石と長石という鉱物でできている可能性が高いという。なぜ、このような白い岩が、暗い色の岩の中に存在するのだろうか。
「スタートレック」のシンボル?
キュリオシティが発見した、三角形の岩。まるでスタートレックのコミュニケーターバッジのようだが、これはただの偶然の一致である。
真円に近い砂丘
火星には様々な形や大きさの砂丘が存在するが、2022年にNASAの火星探査機マーズ・リコネサンス・オービターが発見した砂丘群のように、ここまで完璧な円形に近いものは珍しい。
宙に浮くスプーン
2015年、キュリオシティが撮影した画像に宙に浮いた木のスプーンのように見えるものが写っていた。もちろんこれは目の錯覚であり、実際には風によって長い年月をかけて形成された岩であるようだ。
不気味な「顔」
1976年、NASAのバイキング1号が撮影した画像に人間の顔のように見える地形が写っており大きな話題を呼んだ。後の探査機による観測で、この「顔」は特定の角度と光の状態でのみ見えることが判明し、光と影のいたずらであることが証明された。
小さな「異物」
2018年、ゲールクレーターで発見された小さな長方形の物体は、NASAの科学者たちを一時的に不安に陥れた。塵に覆われた金属板のように見えるこの物体は、キュリオシティの一部が脱落したのではないかと考えられた。しかし、分析の結果ただの岩の破片であることが判明した。
奇妙な白い塔
2023年、パーサヴィアランスが撮影した画像には、火星上の地平線にそびえ立つ、背の高い白い柱が写っていた。これは、火星でよく見られる塵旋風である。
ロックキャンディー、それとも超希少な結晶?
2024年5月、キュリオシティは走行中に誤って小さな岩を踏みつぶしてしまった。その岩の中から、火星ではこれまで見られなかった珍しい鉱物が発見された。黄色の結晶は純粋な元素硫黄でできており、科学者たちは長い間、火星にこの物質が存在すると予想していたが、キュリオシティの破壊的な走行によって初めてその証拠が得られた。
宇宙からの残骸?
ゲールクレーターの赤い岩の中に、ギザギザの灰色の物体が発見された。これは、隕石の残骸である可能性が高いという。NASAの研究者たちは、この隕石を研究することで、隕石が落下した当時の火星の状態、例えば、陸地に落下したのか、それとも今は消滅してしまった水の中に落下したのかなどを明らかにできると期待している。
地球からの残骸?
2022年、NASAは火星で「エイリアン」の宇宙船の残骸のように見えるものを発見した。しかし、この残骸は、インジェニュイティ(火星で運用されている小型のロボットヘリコプター)のパラシュートとバックシェル(円盤状のカバー)の一部であった。
エイリアンのモノリス?
アマチュア天文家がNASAの火星探査機マーズ・リコネサンス・オービターの画像を調べていたところ、奇妙な長方形の物体を発見した。映画「2001年宇宙の旅」の冒頭に登場するエイリアンのモノリスを彷彿とさせる物体だが、実際にはただの大きな長方形の岩である可能性が高いという。
這うロボット
NASAの火星探査機マーズ・リコネサンス・オービターが上空から撮影した画像には、火星表面を這う金属製のロボットが写っていた。これは、NASAの探査車キュリオシティである。火星に生命が存在したという確実な証拠はまだ見つかっていないが、少なくとも、火星は現在、ロボットだけが住む惑星であると言えるだろう。
火星の探査が進むにつれて、新たな謎や発見が次々と生まれてくる。今後も火星から目が離せない。
参考:Live Science
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2024.10.02 20:00心霊火星で見つかった“場違いで奇妙な物体”の数々!謎のドア、宙に浮くスプーン、モノリス…のページです。火星、キュリオシティ、マーズ・リコネッサンス・オービター、モノリス、火星探査機、パーサヴィアランスなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで