「鳥は実在しない」「マイケル・ジャクソンは生きている」小学6年生が信じる5つの奇妙な“陰謀論”

M GによるPixabayからの画像

 アメリカの小学校6年生は5つの“陰謀論”を信じているという。国語教師のアレクサンダー氏は、6年生の生徒たちが信じている奇妙な“陰謀論”のトップ5を挙げている。

■ビル・ナイはロシアのスパイ

 ビル・ナイは科学教育番組の司会で有名な科学者なのだが、このナイがロシアのスパイであると生徒たちは信じているという。

 ネットに出回っている「ビル・ナイの二重生活」と題されたストーリーでは、彼はロシアの工作員ナターシャと協力して、アメリカ政府から科学系の機密情報を盗み出そうとしているという。

 アレクサンダー氏は生徒たちに、なぜナイがロシアのスパイだと信じているのか詳しく尋ねると、その理由は説明できないと答えたということだ。

■鳥は実在しない

 空を飛ぶ鳥のように見えるものは、アメリカ人をスパイするために政府が作って飛ばしているドローンであるという。

 実はこの言説は何年も前から人気があり、ピッツバーグ、メンフィス、ロサンゼルスでは大きな看板で示されたこともあるくらいで、2017年に始まった「鳥は実在しない」運動は、国中に蔓延している膨大な量の誤報や陰謀論に対する風刺的なアプローチの運動であった。

 しかし生徒たちは本当に「鳥は実在しない」と信じているというのだ。

画像は「Pixabay」より

■マイケル・ジャクソンは生きている

“キング・オブ・ポップ”ことマイケル・ジャクソンは2009年に亡くなったが、それ以降に生まれた小学6年生たちは彼がまだ生きていると信じている。

 一説では最近逮捕されたラッパーで音楽プロデューサーのP・ディディ(ショーン・コムズ)の家の下にある隠されたトンネルと繋がっている秘密の建物で今もマイケルは暮らしているという。

■ミスタービーストは登録者獲得のために人々を騙している

 アメリカで人気のYouTuberであり慈善家であるミスタービーストは登録者獲得のために人々を騙していると生徒たちは信じているという。

 ミスタービーストが提供するiPhoneなどの懸賞に応募するにはチャンネル登録が必要であるとする手法などを使って登録者数を増やしているというのだ。

 しかしそのいくつかはディープフェイク動画で作成した「偽コンテンツ」であることもわかっているという。

■感謝祭は捏造された

 アメリカでは毎年11月の第4木曜日の祝日である感謝祭(サンクスギビングデイ)は捏造さたものであると生徒たちは信じているという。

 感謝祭はアメリカでは先住民族との団結を図るための年に一度の食事会という意味合いもあるのだが、この物語は開拓時代に起きた暴力と搾取をごまかすために捏造されたものであるというのだ。本来は休日にして祝うほどの日ではないというのである。

 生まれた時から社会にSNSが浸透していた時代に育っている今の小学生たちはフェイクニュースや偽情報に脆弱なのか。あるいは逆に情報の洪水の中で真実を見極める力を進化させているのか。おそらくその答えはもうすぐ判明するのではないだろうか。

参考:「Daily Mail」ほか

文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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