未だに解明されない“わずか45秒の間”に忽然と消えた女性の謎

画像は「UNILAD」より

 一緒に山歩きをしていたハイキング仲間が、ちょっと目を離した隙に姿を消してしまった――。目を離していたのはわずか45秒ほどである。

■ハイキング仲間が45秒、目を離した隙に行方不明に

 2007年7月18日、ジム・ラマカーさんとバーバラ・ボリックさんの2人の女性はモンタナ州ビクター郊外の自然の中でハイキングを楽しんでいた。2人はそれまで何度となく山歩きを共にしてきたハイキング仲間であった。

 声をかけ合いながらベア・クリーク見晴台近くを歩いていた時、前を歩いていたラマカーさんがボリックさんの声がしないので後ろを振り向くと、その姿がどこにもなかったのだ。ほんの45秒ほど前にボリックさんの姿を見たばかりだった。

「ただ驚くしかありません。いったいどうしてそんなことが起きたのでしょうか? 彼女が丘のすぐ下にいなかったはずがありません。まったくの謎です」とラマカーさんはNBCモンタナニュースに話している。

 ラマカーさんが警察に連絡して直ちに捜索が行われたが、今に至るまで手がかりは何もつかめていない。当時の報道によるとボリックさん(当時55歳)はパステルカラーのシャツ、茶色のショートパンツ姿に黒いリュックサックを背負っていた。

 モンタナ州連邦地方検事ジェシー・ラスロビッチ氏はNBCモンタナに対し、捜索には多額の費用がかかったが、行方不明の女性を見つけるための努力は続けていると語った。

 陰謀論者の中には、ボリックさんが死を偽装し、新しい生活を始めるために逃げ出したと考える者もいるが、ラスロビッチ氏は、失踪後に生活を立て直そうとするのは無駄な努力だと語った。

「連邦レベルで非常に広範な(捜索)手段を持っている場合、特に誰かが国を離れる場合は、何らかの身分証明書が必要になるため、誰かがまだ生きていて、まだ活動している可能性は非常に低いでしょう」(ラスロビッチ氏)

 2週間の捜索と捜査を終えた時点でラバリ郡の保安官、クリス・ホフマン氏はボリックさんの失踪はまったくの謎だと述べている。

「私たちは困惑しています。失踪現場付近を徹底的に捜索しましたが、痕跡はまったく見つかりませんでした。できれば、ボリックさんが本当にその日に山にいたかどうか確認したいほどです」(ホフマン氏)

 ホフマン氏の最後の言葉は意味深長なものでもあるが、昨年になって警察はSNSにボリックさんにつて知っていることがあれば何でも知らせるよう求める新たな投稿を行っている。17年前の事件に今後動きが見られることがあるのか気に留めておきたい。そして秋の行楽シーズンを迎え、山での事故にはくれぐれも気をつけたいものだ。

参考:「UNILAD」ほか

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文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
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