“嘘をつく人”がよく使う言葉とは?心理学が明かす“言葉のクセ”の正体

「この人、本当のことを言っているのだろうか?」
誰しも一度はそんな疑問を抱いたことがあるはずだ。実は相手の発する言葉の中には、嘘を見抜くためのヒントが隠されているという。近年、犯罪心理学や言語学の分野では、“言葉の選び方”が嘘の兆候を示すサインになり得るとして注目されている。
もちろん、「これを言ったら嘘つきだ」と断定できる“魔法のキーワード”は存在しない。しかし、ある特定の言葉遣いや言い回しには、嘘をつくときの心理状態が無意識ににじみ出るというのだ。
主語が消える?「私」を避ける人の心理
まず注目すべきは、“一人称”の使い方だ。「私」「僕」「俺」など、自分を示す言葉を意図的に避ける傾向がある人は、話の内容から距離を置こうとしている可能性がある。たとえば、「私がミスをした」ではなく、「ミスが起きた」といった具合に、あえて主語をぼかすような言い方をするのだ。
これは、自分を責任のある立場から遠ざけ、罪悪感やリスクを回避しようとする心理の表れとされる。
曖昧な表現で逃げ道を作る
「なんとなく」「たぶん」「みたいな」「とにかく」——これらの曖昧な言葉も、嘘の兆候のひとつとされる。詳細な説明を避けたり、曖昧な表現に終始したりすることで、突っ込まれたときに言い逃れがしやすくなるからだ。
たとえば、「どこに行ったの?」と聞かれた際に、「ちょっとそこらへんに」と答えるのは、何かを隠している可能性がある。
「多分」「一応」…言い切らない安心感
嘘をつくとき、人は断言を避けたがる。そこで使われるのが「おそらく」「一応」「場合によっては」といった“予防線”の表現だ。これは「もし後でバレても、『確かとは言っていない』と逃げられるようにする」ための、いわば防御策とも言える。
感情がない、または説明が長すぎる
実際に体験したことを語るときには、感情や細かいディテールが自然と語られる。しかし嘘をつく人の話は、どこか感情に欠け、出来事の描写が極端に一般的であることが多い。
さらに、シンプルな質問に対して不自然に長い説明を返してくる場合も要注意だ。これは質問の本質を避けたり、相手の注意をそらしたりするための“話の水増し”にあたるという。

科学的な裏付けも
心理学者による研究でも、嘘をつく際には一人称の使用が減り、代わりに一般的で無機質な言葉が増えることが確認されている。また、嘘をつく人は話の内容をコントロールしようとするため、言葉選びや言い回しに妙な“慎重さ”が出るという。
ただし、これらのサインがあるからといって、必ずしもその人が嘘をついているとは限らない。緊張、不安、文化的背景など、別の要因も影響する。大切なのは言葉のパターンだけでなく、表情や声のトーン、状況など、総合的に判断することだ。
「言葉」は心の鏡
人間の嘘は巧妙でも、完全に隠しきれるものではない。言葉の端々ににじむ違和感や、言わなかった“沈黙”の中にこそ、真実が潜んでいることもある。
つまり、「何を語るか」だけでなく「どう語るか」こそが、その人の本音を映し出しているのかもしれない。
参考:Misterios do Mundo、ほか
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2024.10.02 20:00心霊“嘘をつく人”がよく使う言葉とは?心理学が明かす“言葉のクセ”の正体のページです。心理、嘘などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで