聖地を結ぶ謎の直線「レイライン」の正体は“地球のエネルギー網”なのか？ 地球外生命体の関与も…

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　古代の遺跡や聖なる場所は何らかの法則や流れに従って直線上に並んでいるという説がある。「レイライン」と呼ばれるその神秘的な目に見えないエネルギーの通り道をどう理解すればよいのか――。

■古代文明の神秘の直線「レイライン」とは？

　アマチュア考古学者のアルフレッド ・ワトキンスが1921年に乗馬中に地形全体の構造物が直線上に配置されているように見えることに気づいた。この地にある古代の列石、塚、砦、土塁などの多くが、数キロに渡って一直線上に並んでいたのである。

　一直線に並んでいるのは塚、長墳墓、立石、標識石、ストーンサークル、ヘンジ（古代のモニュメント）、水場（堀、池、泉、浅瀬、井戸）、城、教会、十字路、丘の要塞などで、ストーンヘンジやエーブベリーなどの遺跡も含まれる。

　ワトキンスはこの直線を「レイライン（ley line）」と名付け、4年後の1925年に著書『The old straight tracks』を出版し、古代人類が地球上に モニュメントや巨石を建造し、それらが直線のネットワークであるレイラインで繋がっているという理論を提唱した。

　ワトキンスは先史時代、ローマ時代、中世のさまざまな構造物を横切る完全にまっすぐな道路網の存在を指摘し、これらの直線の道は古代の交易路として使用されていた可能性を示唆した。

　レイラインのほとんどはイギリスとフランスで発見されているが、この2カ国に限ったものではなく、世界中に存在していると考えられている。

　レイラインは基本的に、古代の記念碑や巨石、自然の尾根の頂上など、歴史的に興味深い多くの場所を示す地理的な標識と考えられている。古代の構造物はレイラインに沿ってすべて相互に関連しているのだろうか。

　アメリカの調査ジャーナリストであり、地域エミー賞を受賞したドキュメンタリー映画製作者で、UFO研究家として、またさまざまな陰謀論の提唱者としても知られているリンダ・モールトン・ハウ氏は「イングランドのレイラインは直線であり、測定可能です。測定可能な磁力線であり、地理的に周囲のほかの地域よりも高くなります」と言及し、レイラインは実際には磁気的な性質を持ち、地球の目に見えないエネルギー場の線をあらわしていると指摘している。

　一部の作家や、古代に宇宙人が地球を訪れ高度な技術文明をもたらしたとする「古代宇宙飛行士説」支持者は、レイラインと地球上の歴史的に重要な地理的位置との間に明確なつながりがあると考えている。

　古代宇宙飛行士説の一部の支持者は、先進的な地球外生命体の指示で、マヤ人が都市を建てたのだと考えており、それは世界中のほかの古代文明も同様だという。そして多くの遺跡が地球のエネルギーの流れに沿って建てられていることが示唆されている。

　古代文明は先進的な地球外生命体の教えで、世界に広がるエネルギーの流れが存在することを理解していたのだろうか。この流れこそがレイラインであり、それに沿って建造物を造ることで、エネルギーを引き出して活用していたのかもしれない。

　古代宇宙飛行士説の支持者が考えるように、地球外生命体が古代人に建造物の位置を指示したのなら、それは地球のエネルギーを利用するためだったとも考えられる。世界の古代文明は、それぞれの神殿と神殿をつなげることによって、その建造物にエネルギーを供給し、エネルギーの流れをつないでいたのだろうか。世界中の重要なランドマークや聖地を繋いでいるというこのミステリアスなレイラインの実像についてさらなる解明が待たれる。

参考：「Ancient Code」ほか

文＝仲田しんじ

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