米国民の4割が「10年以内に内戦」を予測… 専門家が警告する“第二次南北戦争”という悪夢のシナリオ

米ロサンゼルスをはじめ全米各都市でトランプ政権に抗議するデモが行われているが、ある政治専門家はカリフォルニア州がアメリカから脱退し、今後10年以内に第二次南北戦争が起こる可能性があると警鐘を鳴らしている。現代のアメリカで“シビル・ウォー”が再び勃発するのか――。
■アメリカの第二次南北戦争が近い!?
カリフォルニア大学サンタバーバラ校の政治経済学者、ベンジャミン・コーエン教授は「もし内戦が起こったら、事態がどのように分岐していくのか想像するのは難しい」と同大学の発表で述べた。
「しかし、そのような戦争が起こる可能性はゼロよりはるかに高いです」(コーエン教授)
内戦の脅威が生まれてきた背景には、米国最高裁判所が連邦内のほかの全州の同意なしに各州が脱退するのは違法であるとの判決を下しためである。
したがってカリフォルニア州が連邦政府から脱退することは違法行為であり、政府は脱退を阻止するために軍を出動させることになり、一方でカリフォルニア支持勢力が軍備を整えてこれに対抗することで、内戦へとエスカレーションするというのである。
リサーチ会社「YouGov」が6月30日にアメリカの成人1111人を対象に行った世論調査では、回答者の31%が2035年までにアメリカはファシスト独裁国家になると考えていることが明らかになった。また20%はアメリカがその時までに共産主義国家になると考えている。
そして10年以内にアメリカで再び内戦が起こる可能性が「ある程度、または非常に高い」との文言に同意したのは調査参加者の40%にのぼっている。
コーエン教授は新著『Dream States: A Lurking Nightmare for the World Order』(ドリームステート:世界秩序に潜む悪夢)の中で、文字通り国家を半分に分裂させかねない社会崩壊が差し迫っていると警告する。
「我々は、地図上で主権国家を隔てる既存の線だけを見て地理を単純化してしまう傾向があります。現実には、これらの州には現状に非常に不満を抱いている人々が大勢います。彼らは境界線を別の方法で引くことを望んでいます。場合によっては、境界線を引き直すために戦う覚悟さえあるのです」(コーエン教授)
カリフォルニア州では、連邦政府による不法移民の大量送還をめぐってロサンゼルスで暴動が起きており、内戦に繋がる戦いはすでに始まっていると言ってもよいのかもしれない。
トランプ大統領は、ロサンゼルスの危機の際にカリフォルニア州知事ギャビン・ニューサムの行動が国を内戦に近づけていると警告し、ニューサム知事の逮捕を支持すると述べ、ロサンゼルスの暴徒たちを「反乱分子」と呼んだ。

トランプ大統領は6月9日、ニューサム知事が政権に自分を逮捕するよう挑発したことについて問われると「私はそうするだろう」と答えている。
「彼はいい人だが、ひどく無能だ。誰もがそれを知っている。私は内戦を望んでいない。(しかし)彼のような人間に任せれば、内戦は起こるだろう」(トランプ大統領)
ロサンゼルスの抗議デモでは鎮圧のために州兵や海兵隊も動員されているが、控訴裁判所はトランプ大統領が移民関税執行局(ICE)反対の暴動に対処するためにロサンゼルスに派遣した州兵部隊をホワイトハウスが引き続き管理することを認めている。
政治的分断が進むアメリカ国内ではたして近いうちに“シビル・ウォー”が勃発することになるのか。国内情勢はもちろん、アメリカ国内もまた予断を許さない緊張がしばらくは続きそうである。
参考:「Daily Mail」ほか
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