バミューダトライアングルの謎、ついに解明か? UFOでもアトランティスでもない、その恐るべき“真犯人”の正体

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 マイアミ、プエルトリコ、そしてバミューダ諸島を結ぶ北大西洋の魔の海域「バミューダトライアングル」。何十年もの間、この海域では飛行機や船が不可解な失踪を遂げ、その原因はUFOによる誘拐、あるいは失われた大陸アトランティスの古代技術の仕業だと囁かれてきた。

 しかし、長年にわたる最大のミステリーの一つに、ついに科学的な終止符が打たれるかもしれない。その恐るべき“真犯人”は、宇宙人でも古代文明でもなく、地球が生み出す巨大な自然現象だったというのだ。

伝説の始まり「フライト19」の悲劇

 このミステリーが現代的な伝説として始まったのは、1945年の「フライト19消失事件」だ。訓練中だった5機のアメリカ海軍爆撃機が、何の前触れもなく忽然と姿を消したのだ。

 パイロットからの最後の無線通信は、「コンパスが両方とも故障した」「我々は完全に方向を見失った」という混乱した内容だった。大規模な捜索救助活動が行われたが、驚くべきことに、その捜索機までもが失踪するという二次災害まで発生。この悲劇的な事件が、バミューダトライアングル伝説の礎を築いた。

 科学が明確な答えを示せなかった空白を埋めるように、超常現象やオカルト的な説が次々と生まれた。この海域は宇宙人のためのポータル(次元の扉)だという説、アトランティスの遺産が現代の機器を狂わせているという説…。人々は、神秘的な物語に魅了されていった。

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出典:Wikimedia Commons「Bermudan_kolmio.jpg」(Public Domain)

真犯人は「高さ30メートルの水の壁」

 しかし、科学はついに、その謎を解き明かす最も説得力のある答えにたどり着いた。その鍵を握るのは、「三角波」として知られる、突発的で巨大な波の存在だ。

 イギリスのドキュメンタリー番組でこの説を提唱した、サウサンプトン大学の海洋学者サイモン・ボクソール氏によれば、バミューダトライアングルの地理的条件は、巨大な嵐が衝突するのに最適な場所だという。

 北から、南から、そしてフロリダ方面からやってくる巨大な気象システムがこの海域で衝突すると、高さ30メートルにも達する、まさに「水の壁」とも言うべき三角波が、何の前触れもなく突然発生することがある。この怪物のような波は、巨大な船を一瞬で飲み込み、低空飛行する航空機さえも叩き落とすほどの、圧倒的な破壊力を持っているのだ。

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統計が示す「不都合な真実」

 さらに、もう一つの重要な事実が、このミステリーの核心を突いている。それは統計データが示す「不都合な真実」だ。

 1975年に出版された『バミューダ・トライアングル・ミステリーの解決』の中で、著者のラリー・クーシェは、有名な失踪事件を徹底的に調査。その結果、多くの報告が誇張されていたり、不正確であったり、あるいは全くの作り話であったことを突き止めた。

 そもそも、この海域は熱帯性暴風雨やハリケーンの通り道であり、事故が起こりやすいのは当然だ。加えて、世界で最も海上・航空交通が激しいエリアの一つでもあり、確率的に事故の発生件数が多くなるのは必然なのである。

 事実、2013年に行われた「世界で最も危険な航路」の調査において、バミューダトライアングルはリストにさえ入っていない。対照的に、「アラスカ・トライアングル」と呼ばれる海域では、2万人以上が行方不明になっているが、こちらが超常現象と結びつけられることはほとんどない。

なぜ人々はミステリーを信じたがるのか

 フライト19の悲劇も、コンパスの故障、パイロットの方向感覚の喪失、そして燃料切れが重なった、悲しい事故であった可能性が極めて高い。

 バミューダトライアングルの謎。それは、三角波という恐ろしい自然現象と、人間の些細なミス、そして「ミステリーを信じたい」という我々の願望が複雑に絡み合って生まれた、壮大な幻想だったのかもしれない。悲劇的な海の嵐よりも、宇宙人や古代文明の物語の方が、いつの時代も人の心を惹きつけてやまないのだから。

参考:Misterios do Mundo、ほか

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