1300年前の女性ミイラの太ももに男の名前のタトゥー が刻まれていた!
若者のあいだですっかり定着した感じのあるファッション・タトゥー。恋人の名前をタトゥーにする人も海外には多い。3月23日付けの『Mirror』が、1300年前の女性のミイラに男性の名前のタトゥーが刻まれていたことを報じている。
1300年前、西暦700年ごろに亡くなったとみられるスーダン人女性のミイラの太ももの内側に男性の名前のタトゥーがあったことが、大英博物館のエジプト学者らによって発見された。
調査の結果、この文字は、古代ギリシャ文字の“M-I-X-A-H-A”で形作られたシンボルだった。現代の文字に変換すると“Michael”(マイケル)になるという。
しかしこの“Michael”、彼女の愛しい恋人の名前ではない。これは大天使聖“ミカエル”を表す、聖書の守護的シンボルだとみられている。新訳聖書『ヨハネの黙示録』に登場する大天使聖ミカエルは、悪魔の勢力と闘う天使たちの総司令官的存在で守護を司っていた。また、中世スーダンでは守護聖人(国、場所、人などを守り、神との取りなしを行うと考えられている聖人)として伝わっていたようだ。
Daniel Antoine博士は、取材の中で「この時代のミイラにタトゥーが見られるのは初めてのケースで、大変貴重な発見だ」と語っている。
ただ、当時スーダンの女性たちがどの位の丈のスカートを身に付けていたかは明らかになっていないため、彼女の内もものタトゥーが人の目に触れていたかどうかは定かではないそうだ。
このミイラは5月に一般公開される予定で、今回が初めての展示となるという。今後、彼女のタトゥーは、訪れる何千人もの人々の目に触れることになるだろう。
プライベートな思いが強く込められているように感じられる内もものタトゥー。1300年前に生きていた女性の存在が生々しく迫ってくる。当時の女性がタトゥーを入れることは社会的に容認されていたのだろうか。それともタブーを侵して入れたものだったのか。その点もとても気になるところだ。
(雅代ノワール)
参考:「Mirror」
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