>  >  > ウロコで全身を覆われた姉弟を苦しめる徹底的差別

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • コメント0

 数ある病気の中でも、特に皮膚病は外見に変化をもたらすものも少なくない。生まれながらにして周囲の目を引く外見を持ちながらも、家族と共に支え合いながら、難病と闘う姉弟の日々の姿を9月6日付の「Daily Mail」が報じている。


■生涯変わることのない60万分の1の苦悩!!

 さまざまな難病や奇病によって起こる奇妙な皮膚の変異は、ネットなどで画像とともに数々報告されているが、今回ご紹介する病気も衝撃的だ。サイリ・カペスさん(13)と弟のシドハーン君(11)は、治療のために西インドに位置するマハーラーシュトラ州の医科大学に勤めるパティル医師の元を訪れていた。

driedskindisease1.JPG
凛とした美しさを感じさせるサイリさん(右)とシドハーン君(左) 「Daily Mail」の記事より

 2人は発症率が60万分の1という確率の、魚のウロコや木の葉状に皮膚の表面が硬化して剥れ落ちる「葉状魚鱗癬」を患っており、治療のために母サリカさんと父サントシュさんが、生後9カ月の娘マナスヴィちゃんを連れてサイリさんとシドハーン君に付き添っている。

 この葉状魚鱗癬は、たんぱく質同士をつなぎ合わせる機能を持つトランスグルタミナーゼという酵素が減少することで起こるといわれている。遺伝子由来の病気だが、両親と次女のマナスヴィちゃんの肌には症状がまったく見られない。

 姉弟はできるだけ肌を良好な状態に保つため、1日に最低でも3回は医薬用オイルを体に塗らなくてはならない。他にも石鹸やシャンプー、ローションやクリームもすべて医薬品であり、肌を守るためになくてはならない物だ。

 こうして日々、皮膚を守るべく2人はスキンケアを続けているが、これを怠ると手や指の皮膚が分厚く硬くなり、指の曲げ伸ばしが困難になってしまうのだという。根本的な治療法が見つかっていないため、2人は残りの人生を葉状魚鱗癬と共に生きていかなくてはならない。

driedskindisease2.JPG
保湿を怠ると、日常生活に大きな支障が出てしまう 「Daily Mail」の記事より

 この病がもたらす外見が原因で、サイリさんとシドハーン君は学校で隔離され、地元の住民たちからは魔女や化け物だと恐れられて生きてきた。2人は身体的な痛みに加えて精神的苦痛に悩まされてもいるのだ。

 サイリさんは「鏡の中の自分を見るたびにうんざりします。なぜ神様は弟と私をこんな姿に作ったのでしょう。私は将来、会計士になりたいと思っていますが、こんな姿の私に誰が仕事をくれるでしょうか?」とその口調は悲しげだ。

 父のサントシュさんだが、常日頃、気を揉んでいることがあるという。人々はサイリさんとシドハーン君を見ると感染する病気だと決めつけ、特に子どもたちは2人から逃げて行くことが珍しくないというのだ。

「私は子どもたちを檻に囲われた動物のように家の中に閉じ込めたくないのです。私は2人をあちこちへ連れて行きます。そうすることで2人が周囲の人々の態度に慣れ、同時に対処法を学ぶと思っています。私の唯一の夢は子どもたちが完治することです」とサントシュさんは話す。母のサリカさんも「2人は普通の人間です。他の子どもたちと同等に扱われるべきなのです」と続ける。

関連キーワード

コメントする

お名前
コメント
画像認証
※名前は空欄でもコメントできます。
※誹謗中傷、プライバシー侵害などの違法性の高いコメントは予告なしに削除・非表示にする場合がございます。