陸を移動する金魚!? 金魚自身が運転する画期的装置とは?
■開発の意図と今後
開発者の一人であるトーマス・デウォルフ氏は、「もともとこのアイデアは、コンピュータビジョンの可能性を人々に知ってもらいたいと思ったことから始まった」のだと語る。そして、「コンピュータビジョンを用いれば、動物たちですらもデバイスをコントロールできることに気付いた」結果、「金魚たちに、行きたい場所へと自由に水槽を動かせるようにする」この装置が生み出されたのだ。ちなみに、金魚にあまり多くのストレスを与えないようにするため、自由にドライブさせたあとは、フィルターや水草を備えた通常の状態の水槽に戻してあげて下さい、とのことだ。
デウォルフ氏は、現段階において「Fish on Wheels」が試作の段階にあるとしながらも、今後は、この発明をクラウドファンディングサービス「Kickstarter」上に公開することで資金を調達し、改良を重ねた後に販売することも視野に入れているようだ。
ただし彼は、「自分がしていることについて、金魚が何らかの意思を持っているのか、まだ確信を持てません」とも述べ、どれほどの金魚が、「Fish on Wheels」によってもたらされた新しい能力に気付くかは不明であるとしながらも、「この発明が契機となって、ペットたちの自由な移動が、さらに拡張されることを願っています。そうすれば、ペットたちは世界をもっと満喫することができるようになるでしょう」と考えているようだ。
近年、自動車の自動運転技術に関する開発競争が一段と激しさを増してきているが、「運転する」という行為自体に楽しみを見出す人がいるのもまた事実だ。今後は、ペットの金魚たちの間にも、「運転の楽しみ」がもたらされることとなるのか、興味は尽きない。ただし、金魚たちの身になって考えてみると、「Fish on Wheels」のもっとも喜ばしいポイントは、猫から逃げたり、川や海を目指しての移動が可能となる点にあるようにも思えてくる。
(グリーン・M)
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