STAP細胞「いつでもできるんじゃないのか」「公開すればいいのに」 戦場カメラマンが聞いた、小保方氏会見、現場の声
平成生まれの戦場カメラマン吉田尚弘が見た、新型万能細胞「STAP(スタップ)細胞」の論文不正問題、記者会見の現場!!
■メディアが大注目、記者300人以上集まり、最前列は朝8時から並ぶ
理系女子という意味のリケジョという新語まで誕生させ話題を呼んだ、STAP細胞論文の筆頭著者である小保方晴子氏(30)の記者会見が、昨日9日に大阪市内で開かれた。
今回の記者会見では、STAP細胞作製に関する論文に使用された画像の捏造疑惑に対して、理研が行った調査内容が不十分として、小保方氏が不服申し立てを行った。
この一連の騒動は、メディアからの関心も非常に高く、13時から開始を予定していた会見に対し、朝8時から待機をしている記者も多数いたそうだ。ロビーにも報道陣が行き来するため、一部のホテル宿泊客は動揺した表情でその様子を見ており、中には「えっ。なんか事故でもあったのかな」…と、話をする家族連れの姿もあった。
また、私が受付開始を待っている間にも多くの報道関係者が
「すごい人だね。それもおかしくないか。これだけの大ニュースだから」
…と、話題性の大きさをうかがえる会話が飛び交っていた。実際に某TV局は記者だけで8名待機していると言っていた。カメラマン、技術スタッフを入れるともっと多い。すごい力の入れ具合だ。
受付の開始時間が若干早まり、250人ほど収納できる会場は、瞬く間に報道関係者で埋め尽くされた。報道陣は大型のカメラやパソコンを片手に、小保方氏の登場を待った。
■疲れきった表情で小保方氏登場、謝罪の一言。隠せない動揺の様子
開始予定時刻ちょうどの13時に、小保方氏が紺色の服をまとい、疲れきった表情で弁護士と共に登場し、それと同時に眩し過ぎる程のシャッターが小保方氏を目掛けて発せられた。
小保方氏の表情が疲れきっているのは確か。どこかきょどきょどしていて、落ち着きがないようにも見え、報道陣におびえているかのような表情をする瞬間すらあった。
その姿はまるで、私が日本国内で取材を行っている精神疾患者でパニック症状を持っている人のしぐさや雰囲気にもどこか似ているようにも思えた。おそらく、彼女の精神状態は、それだけ不安定なものだったのだろう。
そんな彼女の第一声は、
「私の不注意、不勉強、未熟さ故に多くの疑念を生み、理化学研究所及び共同執筆者の皆様をはじめ、多くの皆様にご迷惑をおかけしてしまったことを心よりお詫(わ)び申し上げます」という、丁寧な謝罪コメントだった。
小保方氏が一礼をするのと同時に、カメラマンから再び大量のフラッシュが発せられ、会見は続く。コメントの最中には、言葉に詰まり、うつむく場面もあった。かすかに口は動いているようにも見えたが、言葉は聞こえてこない。
謝罪を行った一方で、次に実験の結果は捏造ではないことや、理研の調査に対する不満を強く主張した。
小保方氏は、この会見で「自分は200回以上のSTAP細胞の作製経験がある」「理研に提出をした実験結果を示したノートは2冊。しかし、日本とハーバード大での研究施設に保管してある物を含めると4~5冊ある」と目の前に広がる無数のカメラを見つめ、反論をした。
時折、涙を流す場面も見受けられ、小保方氏は持参していた白いハンカチで涙を拭いていた。この時点では、最初に登場した時のきょどきょどした感じはあまり感じられず、一語一語はっきりと発音されていたようにも思う。
一方の記者陣は、そのコメントに対して
「それだけ作製できるなら、いつでもできるんじゃないのか」
「公開して実験すればいいのに」
…という声が、カメラマン陣地の後ろのテーブル席から小さな声で聞こえてきた。
また、小保方氏の話では実験に関わったスタッフは複数いるが、公の場なので名前を出さないという対応に対し、
記者からは「名前を出したほうが証拠にもなり、いいのでは」
…と突っ込まれ、小保方さんは
「なるほど…」
…とキョトンとした顔をした一面もあり、弁護士がすかさず
「意見として受け止めます」
…とフォローをしていた。
やはり、少し不思議ちゃんなのか。弁護士のフォローがなければ、何を語っていたのかが気になるところでもある。
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