キャリー・フィッシャーとスター・ウォーズについてあなたの知らない20のこと

 マーク・ハミル、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャーと聞いて、すぐ頭の中にファンファーレの鳴り響く人は、かなりのスター・ウォーズ・ファンで、しかも結構お年を召してらっしゃるはずです。2015年公開予定の「スター・ウォーズ/エピソード7(仮題)」に、この3人が揃って出演することが発表されて歓喜したファンもいれば、掲載された写真を見て、「勘弁してよ~」と思った方も多いことでしょう。どんな役で彼らが最新作に登場するのか、見たいような、見たくないような…。

 ハン・ソロを演じたハリソン・フォードにとっては、スター・ウォーズ・シリーズは出世作であり、その後の彼の活躍は多くの映画ファンの知るところです。しかしその他の出演者は、スター・ウォーズ以後、脚本や配役に恵まれたとはいえず、役者としては忘れ去られた感があります。あなたはスター・ウォーズ・ファンとして、麗しのレイア姫を演じたキャリー・フィッシャーについてどんなことを語ることができるでしょうか? 例えば彼女が女優デビー・レイノルズ(代表作『雨に唄えば』)の娘であることを知っていましたか?

Ink Tank」というサイトに、『キャリー・フィッシャーとスター・ウォーズについてあなたの知らなかった20のこと』と題した興味深い記事が掲載されていたので以下に紹介します。

1 監督のジョージ・ルーカスに対しては複雑な愛憎を抱いていた
 キャリー・フィッシャーは、自身の回想録『Wishful Drinking』の中で、「ジョージ・ルーカスは私の人生を台無しにした」と語っています(これはもう少し掘り下げてほしい項目ですが、サイトにはこれ以上のことは書かれていません。詳しく知りたい方は本書をどうぞ。ただし日本語版は存在しないようです)。

キャリー・フィッシャーとスター・ウォーズについてあなたの知らない20のことの画像1画像は「Ink Tank」より

2 映画の衣装が大嫌いだった
 彼女は、第一作『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』で着た白いドレスが嫌いでしたが、何といっても嫌だったのは、「ジェダイの帰還」で身に付けた金属製のビキニだったと言っています。「横たわると“メタルビキニ”が浮いちゃうのよ。だから、ボバ・フェットには下まで全部見えちゃったわ」

3 彼女の名前(役名)のドラッグがある
 “Princess Leia”という名前のマリファナが存在するのを知ったのは、フィッシャーの娘のボーイフレンドが安く手に入らないかと聞いてきたから。

4 多くの有名どころの女優を蹴落として役を勝ち取った
 レイア姫役のオーディションには20名以上の女優が参加しました。その中に含まれていたのは、シシー・スペイセク、ファラ・フォーセット、グレン・クローズ、ジェシカ・ラング、メリル・ストリープ、シガニー・ウィーバー、シビル・シェパード、ジェーン・シーモア、アンジェリカ・ヒューストン、キム・ベイシンガー、キャスリーン・ターナー、ジーナ・デイヴィス、等々…。

5 衣装の下でおっぱいをテープで留めなければならなかった
 レイア姫の衣装は、下着を身に付けることを許さないつくりだったので、胸は撮影用の粘着テープで留めていなければなりませんでした。彼女は後に、「みんなも知っているように、宇宙には下着なんて存在しないのよ」とジョークを飛ばしています。

6 お団子ヘアスタイルが嫌だった
 第一作で披露した頭の両側に大きなお団子をつくるヘアスタイルが嫌いでしたが、監督を怒らせて役を降ろされることを恐れて、ジョージ・ルーカスには文句を言いませんでした。

7 役に関して母親と衝突した
 制作予算の都合で、アメリカ人の役者はクルー共々エコノミークラスでイギリスに移動しなければなりませんでした。このことを聞きつけたフィッシャーの母、デビー・レイノルズは、ルーカスに電話をかけて抗議しましたが、ルーカスから電話を受け取ったフィッシャーは、「母さん、私はエコノミーで飛びたいのよ。もう、ほっといて!」と言って電話を切りました。

8 レイア姫をうまく演じられたとは思っていない
 彼女は、自分をいい役者だとは思っておらず、その理由の一つに彼女の半分イギリスで半分アメリカのアクセントを挙げています。

9 いくつかのスタントは彼女自身が演じた
 ルークとレイアが紐にぶら下がってストーム・トルーパーから逃れる有名なシーンは、スタントマンなしで撮影されました。1回のテイクでOKが出たそうです。

10 女性の観客を呼ぶためにレイア姫が広告に多用された
 20世紀フォックスが映画のプロモーションのために行った調査では、映画のタイトルと簡単な概要を載せた販促物では、25歳以下の男しか興味を示さないことが判明しました。そのため、さらに上の年代層と女性を呼び込むために、レイア姫を含む人物を中心に据えたビジュアルが使われることとなり、映画もSF的というより伝説的なトーンで語られることになりました。

11 オタクが好き
 彼女はかつて皮肉をこめて、「あるオタクと寝てレイア姫の役を獲ったのよ」語ったことがあります。

12 レイア姫の台詞はとても難しいと思った
 ある特に台詞回しの難しいシーンで、「タイプするのは簡単かもしれないけど、言えっこないわよ!」とルーカスに言ったことがあります。

13 彼女の役は脚本から消されるところだった
 ルーカスは、ルーク・スカイウォーカーを女にしてレイア姫を脚本から外すアイディアも温めていました。その上、主要キャラクターを小人にする考えさえありました。

14 ハン・ソロと口論するのがとても楽しかった
「スター・ウォーズ三部作の中でお気に入りシーンは?」と尋ねられたとき、彼女は、「ハリソン・フォードと口論をするシーンが一番好き」と答えています。

15 レイア姫はオビ=ワン・ケノビと一度も面会していない
 レイアがオビ=ワンに一番近づいたのは、デス・スターでオビ=ワンがダース・ベイダーと戦うところを遠くから見た一瞬(ミレニアム・ファルコン搭乗直前)。

16 配役された俳優に血統のつながりがある
 ルーク・スカイウォーカーを演じたマーク・ハミルとキャリー・フィッシャーは、それぞれスウェーデン系とユダヤ系の血を引いています。そして、後のシリーズで彼らの親を演じるヘイデン・クリステンセンとナタリー・ポートマンも、やはりそれぞれスウェーデンとユダヤの祖先を持っています。

17 小説ではレイア姫が一番初めに口を開く
 ジョージ・ルーカスの小説版スター・ウォーズは、レイア姫の口上から始まります。この中でレイア姫は、銀河共和国の崩壊、帝国の勃興、そして反乱同盟軍の台頭について語ります。

18 本当はハン・ソロを演じたかった
 オーディション前に脚本を受け取ったフィッシャーは、友人で俳優のミゲル・フェラーと読み合わせを行いました。2人ともハン・ソロの役を演じたいと思うほど気に入りました。

19 撮影中コカイン中毒だった
 フィッシャーはインタビューで、「帝国の逆襲」の撮影中はコカイン中毒だったと打ち明けています。しかも、過剰摂取を生き延びたと。「ゆっくりとだけど、私は他の人より多くクスリをやっていることに気がついたわ。そして他のことが手につかなくなってきていることに」と彼女は語っています。

20 多くのシーンで身長が低過ぎた
 彼女はハリソン・フォードとは30cm近く身長が違うので、普通に撮影するとフレームに収まらないことがありました。そのため多くのシーンは、彼女が箱の上に立って撮影されました。

 いかがでしたか? ここに書かれていることを既にすべて知っていたという人は筋金入りのスター・ウォーズ・マニアです。映画の内容自体をそもそもよく知らない人には、「何それ? 誰?」という言葉のオンパレードだったかもしれません。

「スター・ウォーズ」が最初に公開されてから37年。ディズニーの手中に収まったとはいえ、いまだに伝説を紡ぎ続ける映画史上最大のスペースオペラ・シリーズです。この機会に始めから見直してみてはいかがでしょうか?
(文=巴有亜生)

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