原料はカニの目玉、処女のワックス…!? かなりアブない17世紀の家庭医学
■料理の他に薬も作っていた17世紀の主婦
セント・ジョンズ・カレッジの図書館司書実習生のシャーロット・ホア氏は、この家庭医学本のコレクションの展示は17世紀時代の台所への「かけがえのない入口」であると話す。ホア氏はまた、「この展示によって、歴史的に軽視されてきた部分に幾らかの光りが当たって欲しいと願っています」と語り、「17世紀の主婦は、ハーブでの薬をどうやって作るかの基本的な知識を持っている事を期待されていました。近世の時代に、家庭がこんなに大胆な場所であった事にも惹かれています」と話す。
この家庭医学本の目次には「Cancer (がん)」の文字も見えるが、17世紀に既にがんが知られていたのは驚きだ。果たしていかなる薬なのか読んでみたい。前述したように、かなり奇妙な治療薬も多いが、「古くなったワインを蘇らせる方法」、「膏薬や錠剤の作り方」、「色あせた麻を蘇らせる法」等、興味深い項目もある。しかし、これらの方法に従って薬や料理を作ると、多大な労力と時間がかかりそうだ。17世紀の主婦は皆、多くの知識と技術を兼ね備え、かつ労働を厭わない働き者の女性であったのだろうか。
(文=美加リッター)
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
関連記事
人気連載
イタコ、霊媒、エロ祈祷…エログロナンセンスな超常現象ドキュメンタリー『恐怖・怪奇・悪霊 超常現象の世界』とは?
※こちらは2020年の記事の再掲です。 ――絶滅映像作品の収集に命を懸ける男・...
2024.02.27 08:00奇妙龍のパワーを秘めた文字、「左回り」のエネルギーを得られる輪…今最強の波動グッズ3選
不思議ジャーナリスト・広瀬学が渋谷クロスFMのラジオ番組のレギュラー出演者にな...
2024.03.19 16:30スピリチュアル原料はカニの目玉、処女のワックス…!? かなりアブない17世紀の家庭医学のページです。イギリス、医療、医学、17世紀、美加 リッター、家庭、民間などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで