死の過程を体験する! 火葬場体験アトラクションが登場!!
このイベントでは参加者が、死者が身につける白装束を着用し、ストーリー仕立ての部屋を一つずつ通っていくという仕組みだ。その中の一つに、我々が人生の中でいかに些細な事に執着し、しがみついているかを説くビデオが上映される。そして次の部屋へ進むとそこには黒い棺が並んでいるのだ。悲しげな音楽が流れる中、「最後の言葉」という遺言を書き、その後それぞれに棺へと入る。「転生」して再び開かれるまでこれらの棺は静寂の中で5分間閉じられたままになり、参加者は暫し“死”を味わうのだ。
その他にも「ロサンゼルス・タイムス」によると、死を体験できるアトラクションは中国が初めてではなく、韓国には「棺の学校(Coffin Academy)」があるという。ここでは約2,500円で棺に横たわり手を胸の上で組み、10分間目を閉じているのだそうだが、このアトラクションを取り仕切っている元保険会社勤務のジュイン・ジュン氏は「全くの暗闇の中、死への恐怖に向き合いながら、それぞれの後悔や悲しみなどの感情を今一度、考えてもらうために独り暗闇の中に取り残されるように演出しているのです」と語っている。
世界中で内戦や自然災害、殺人ウイルスの流行により日々、尊い命が失われている。これらのアトラクションを不謹慎だという声もあるかもしれない。しかしこの世に生まれた以上、必ずやってくる死を恐れるのではなく、真摯に向き合いながら一日一日を大切に過ごしてゆく事が出来たなら、私達を取り巻く環境は大きく変わるのではないだろうか。今回紹介したアトラクションを作り出した人達はそんな思いでそれぞれのビジネスに取り組んでいるのかもしれない、と思うと応援したくなるけれど、火葬炉の中で熱風に煽られるのはちょっと勘弁してもらいたいと考えてしまうのだ。
(文=清水ミロ)
参考:「THE TELEGRAPH」、「Euro Asia News」ほか
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