増え続ける「朝日批判」の材料! 2大週刊誌の広告掲載を拒否で問われるものとは?

増え続ける「朝日批判」の材料! 2大週刊誌の広告掲載を拒否で問われるものとは?の画像1※画像:「週刊新潮」9月4日号 中吊広告より

 朝日新聞が、「週刊文春」(文藝春秋)、「週刊新潮」(新潮社)両誌9月4日号の広告掲載を相次いで拒否したことが話題となっている。

 朝日新聞の従軍慰安婦問題の訂正報道を受けて、「朝日新聞『売国のDNA』」(文春)、「 1億国民が報道被害者になった『従軍慰安婦』大誤報!」(新潮)といった見出し広告が他の全国紙には打たれている。だが、朝日新聞側はフレーズの内容を問題視。文春の広告掲載を見送り、さらに新潮側の「部数がドーン!」という文面に対し、部数減の事実はないと反論。修正を求めたが新潮側が応じなかったため、こちらも広告掲載拒否に至った。

「週刊誌にとって見出し広告は多くの読者の目に触れるため生命線です。ましてや『文春』、『新潮』は、表紙に内容キャッチを打ちませんから、中身を知ってもらう貴重な場を逃してしまった。ただし、広告掲載拒否は朝日新聞批判の格好の材料にはなるでしょうね」(週刊誌記者)

 中でも「週刊新潮」は、07年に朝日新聞の施設を連続して襲撃した赤報隊事件の真犯人を名乗る男の手記を掲載したが、後日、男の偽証によるまったくの誤報であると発覚する「ニセ赤報隊実名手記事件」を起こすなど、朝日新聞との間に禍根を残していた。

「これまでの『文春』、『新潮』の見出し広告でも、朝日批判のフレーズがあった場合は“●●新聞”と黒塗りにするなどの対処がなされてきました。しかし、広告自体が拒否されるのは珍しい。2007年には大企業の内幕を描いた『トヨタの闇』(ビジネス社)の書籍広告を日本経済新聞が拒否した例もありますが」(前出・同)

 新聞広告は、多くの読者の目に触れるため公共性の観点から物議を醸し出すものもある。古くは1991年に宮沢りえのヘアヌード写真集『Santa Fe』(朝日出版社)発売に先駆けて、ヌード写真の全面広告が全国紙に掲載されたため、議論を巻き起こした。

「新聞広告とともに、宣伝効果の高い媒体として電車の中吊り広告があります。2006年に『週刊現代』(講談社)がJR東日本の批判記事を掲載していた時は、中吊り掲示を拒否される事態が起きました。同社の労働組合が過激派に乗っ取られているという報道内容が問題視されたようです。かつて『週刊文春』が同じ内容を取り上げた時は、キオスクでの販売を拒否されています」(前出・同)

 報道の独立性が建前として存在していても、広告掲載にはさまざまな利害が絡んでいるようだ。
(文=平田宏利)

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