【進化の謎】8カ月間の訓練で魚が陸上歩行?水中から陸上生活に移行するプロセスが実験で明らかに!!
我々人類や鳥類を含む陸上の生物の祖先は、約4億年前に陸に上がった一部の魚類であるといわれている。新天地を求めて水中から陸上を目指した勇気ある魚の、生物史上に燦然と輝く“最初の一歩”はいったいどんなものだったのか? このなんともドラマチックな「最初の一歩」を、現代の魚を使って再現することに成功したという驚きのニュースが注目を集めている。
■ポリプテルス・セネガルスで実験
9月3日の「Nature」オンライン版に掲載されたカナダ・マギル大学研究チームの論文「発生的可塑性と四肢動物の起源(Developmental plasticity and the origin of tetrapods)」によれば、なんと訓練によって魚を陸上生物に“進化”させることに成功したというから驚きだ。
実験に使われれた魚は「ポリプテルス・セネガルス(Polypterus senegalus)」という、飼育魚としても人気の古代魚である。ポリプテルス・セネガルスはエラ呼吸の他に肺呼吸ができ、さらに腕のように発達した胸ビレを使って水辺の湿地などをある程度「歩く」ことができるのだ。このことから、陸上生物に進化した魚類に近い種であるといわれている。
■実験内容
研究チームはこのポリプテルス・セネガルスの若魚111匹を8カ月間、陸上で生活させたという。
身体が完全に乾いてしまわないように、小石が敷き詰められた水槽には常に3ミリほどの水かさで水が満たされ、定期的に霧吹きで水槽内を湿らせる処置が施されていたということだ。
ポリプテルス・セネガルスはちょっとした水たまりの間などを歩くことができるが、自分から進んで歩こうとはしないため、こうしていわば強制的に陸上環境で若魚を育ててみることは実験として十分に意義があるということだ。
そして8カ月後には、この陸上の環境で育てられたポリプテルス・セネガルスは、通常の水生環境で育った個体とは明らかに異なる動作で歩き、身体の骨格にも変化が生していることが判明したのだ。
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