たった2センチの穴からレーザーを照射して部屋の中を3D映像で再現することが可能に?

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 この角を曲がった先にどんな危険があるか分からない――。まるで冒険活劇やホラー映画のワンシーンのような状況だが、もし運良く“手鏡”を持っていればひと安心だ。実際に覗き込むことなく手にした手鏡で曲がり角の奥に広がっている状況を映して確認することができる。しかし、今やこの手鏡も必要なくなりそうなのだ。なぜなら今日、レーザー光線を活用した3D画像処理技術がますます進歩を遂げ、空間認識技術が飛躍的に向上しているからだ。先頃行なわれた実験では、なんと小さな鍵穴からレーザーを照射して部屋の状態を把握することが可能になったという。


■レーザー光を反射させて物体を3D映像で再現

laserscatterings1.JPG画像は「YouTube」より。文末に動画掲載しています

 光学分野の学術情報サイト「Optics Letters」に今年元日に掲載された研究論文で、中国のハルビン工業大学のチェンフェイ・ジン氏の研究チームがレーザーを使った画期的な空間認識技術を開発したことが発表されて話題を集めている。

 実験では、壁に開いた2cmほどの穴からレーザーを照射し、穴からは見えない場所に置かれた3つの立体文字の3D構造と位置を測定したということだ。この立体絵文字とは、いわば子供向けのお菓子のアルファベットビスケットのように文字を立体化したもので、部屋に置かれたのはH、I、Tの3文字であったという。

 壁穴のような直径2cmほどの穴から射出されたレーザー波は、一度室内の壁にあたって散乱しながらこの立体絵文字に降りかかる。立体絵文字の表面がその光子を弾き返し、復路にもう一度壁を反射して鍵穴に戻ってきた光子をカメラが検知することで、部屋の内部の状況を把握することができるということだ。

 この“帰ってきた”光子の僅かな時間差を元に、新たに開発されたアルゴリズムで処理を行い、H、I、Tの3文字の立体構造を3Dグラフィックスで再現することに成功したのだ。つまりレーザーを使って、人間が直接覗き込むことなく部屋の中にある物を発見しその形状を認識することが可能になったのだ。この技術は、例えば危険な災害現場での捜索活動や戦場での偵察活動などにも応用できる極めて有益な技術である。

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