「障害をもつ夫とのセックス」を他人が勝手に評価するな! 妻が世論に反論
■障害を乗り越えてもなお立ちはだかる壁…ネットからのいわれのない誹謗中傷
前述のとおり、先天的な障害、さらには若かりし頃の大怪我をも乗り越えたショーンと、そんなショーンの容姿など問題ではないと語り心から愛し合うカップルに向けられたのは、ネット上に溢れるいわれのない誹謗中傷だった。かねてからショーンは「ミンディーと私はお互いに愛し合っているが、世間からみたミンディーはかわいそうな男の面倒をみる聖人のような女性で、その意見の多くは私たちの関係が間違っているという」と世間から“ターゲット”とされていたミンディーのことを常に気にかけていた。
一方ネットの声はより過激なものとなり、「お金のための結婚に違いない」「この夫は性生活において妻を満たすことができない」など、当事者の意見とはかけ離れた所まで至っていたのである。
これら多くの根拠のない中傷に対して真っ向から強く否定したのは、ミンディーもショーンも全く同じであった。「わたしたちの性生活は当然ながら、その他多くの平均的なカップルとは違っている。しかし、それはわたしたちにとっては全く問題のないことです。……中略……わたしが過去に付き合ったことのあるボーイフレンドたちは、平均的な身長だった。でも、内面的な問題を多くかかえていたわ」とミンディーは語る。
またショーンも「私は人々が、障がい者が健常者と同じ考え・性生活を送っていることに否定的な見方をすること自体が不快だと感じるし、私のような身体的障害をもつ人も他の人と同じように性的欲望や空想をもち、またそのことを楽しんだり感動するものだ」と語っている。
今もなお、ネット上での荒らしや誹謗にさらされている2人だが、自分たちは幸せであるにも関わらず、顔も知らない人々からのいわれのない中傷を受けていることに対し、当初のように言葉のひとつひとつにいちいち腹を立てるのをやめ、気にしないことを覚えたのだそうだ。
■あなた自身に置き換えて考えて欲しい社会的マイノリティの話題との向き合い方
いかがだっただろうか?
身体的障害をもつ人に関する内容というと、どんな話題にせよデリケートな扱い方をされるのが一般的で、ある場面ではタブー視されたり、蓋をされがちになったり、話題にあげられないことすら多々あるもの……。
一方、今回登場したショーン、ならびにミンディーは、自分たちのもつハンディキャップやそれに起因したネットからの誹謗中傷にも正面から対抗するという正当な行動に出ることができた。では、自分に置き換えてみるとどうだろうか。
自らが変わりようのない身体的特徴をもち、世間からは好奇の目でみられ、さらにその状態では1人で買い物に行くことすらままならない。そんな中、自分のありのままの姿、内面さえも愛してくれた相手の登場により、変わり始める毎日。そんな中、自分という他とは違う容姿の人間と付き合うことによってその相手が何らかのダメージを受けるとしたら……。
今回のトピックでは「夫婦」「性生活」というキーワードが鍵だったが、友だちや親類などにおいても同じ考察ができるのではないだろうか。周囲からの目、自分自身との向き合い方、本当に大切なものをどう“大切に”していくか。この記事をきっかけに、「社会的マイノリティ」という話題との向き合い方を考えてみてはいかがだろうか。
参考:「Daily Mail」ほか
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