天使の羽が生えた男の子!! 愛にあふれる両親「ありのままの自分でいいのよ」
いま英国で、“天使の羽”のついた坊やがいると話題になっている。なるほど、確かに写真からは、男の子の背中にフサフサとした柔らかそうな毛が生えている様子を確認することができる。一体坊やの身体に何が起こっているのか、詳細についてお伝えしよう。
今月11日、英紙「The Daily Mail」が報じたところによると、背中に“天使の羽”を持つ男の子は、ケンブリッジシャー州フェンスタントンに暮らすオリバー・ブラウンくん(2)。オリバー坊やは「先天性色素細胞性母斑(CMN)」という病気を抱えており、その症状が“天使の羽”として表れているのだ。
「先天性色素細胞性母斑」とは、生まれつきある黒褐色のアザのことだ。100人に1人程度の割合で見られるものだが、その発症部位や範囲は千差万別で、今回のように毛が生えてくるケースもある。特に20cm以上になる大型の病変部は、メラノーマ(悪性腫瘍)化するリスクも高いとされる。
もしもそれが脳や脊髄に広がると、命にも関わる深刻な事態を招きかねない。最新の研究では、患者の約8割が、母親の胎内にいる時に遺伝子に変異が起きていることが分かってきたようだ。
生まれてすぐに「先天性色素細胞性母斑」と診断されたオリバー坊やは、うなじ部分から両肩、そして背中の上半分にかけてアザを持っている。現在も3カ月に1度は医師の診察を受け、悪性腫瘍化を防ぐために日焼け止めも手放せないなど、不便な生活を強いられているが、幸い健康に暮らしているようだ。地元メディアの取材に応じた母親のステファニーさん(34)は、次のように語る。
「大きくなった時、彼がありのままの自分を受け入れることができるよう願っています。私たちは誰しも、自分自身で好きになれない部分を持っています。でも、それと折り合いをつけて生きるしかないのですから」
「たとえ辛いことがあっても、その時に気がついてくれるはずです。オリバーは今のままで十分に素晴らしい子です。周りからも本当に可愛いと言われます」
また、「先天性色素細胞性母斑」に対する理解や支援を呼びかける団体の職員は、紫外線対策やビタミンの摂取など、患者たちには気をつけるべきことが多いと指摘した上で、
「しかし、患者ができるだけ普通の幼少期を過ごせるようにすることも重要なのです」
「アザを何かの形になぞらえることは、彼らに自尊心を持たせることに繋がるでしょう。オリバーちゃんの親御さんは、『あなたは天使の羽を持っているのだ』と伝えることで、それを実践していますね」
と指摘する。すべての親にとって、自分の子どもは天使であるに違いない。しかしオリバー坊やは、毎日その言葉を直接耳にすることで、両親からの愛をより深く感じ取っていることだろう。彼が心優しい大人へと成長し、健康で幸せな人生を送れるよう祈りたい。
(編集部)
参考:「The Daily Mail」、「caring matters now」、「Minds 医療情報サービス」、ほか
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