地震はあなたの脳で予知できる?角田忠信氏の“ノーベル賞級”発見の謎に迫る!!

■地震発生の前、脳に異変が!?

 ここまで紹介しただけでも、科学界の常識を覆すような研究だということがお分かりいただけるだろうが、話はそれだけに留まらない。なんと角田氏によると、人間の脳は地殻変動まで捉えている可能性があるというのだ。

 1980年8月29日、ある学生に対する優位脳の実験を行った際、周波数23Hzの音に特異な反応を示したが、それは当時の被験者の満年齢である25歳よりも2歳低い値であり、従来の実験結果とは相容れないものだった。不思議に思った角田氏は、試しに自らを被験者として実験してみたところ、やはり自分の満年齢よりも2歳低い値となる周波数の音で特異な反応が出た。その後も角田氏やほかの被験者に対する実験は続けられたが、特異な反応を示す周波数と年齢との開きは、奇妙にも拡大と縮小を繰り返し続けたという。

 さて、それから1カ月と少し過ぎた10月4日、茨城県南部を震源とするM6.0の地震が発生、東京では震度5を記録した。地震発生の1時間後に2人の被験者に対して行われた実験の結果、前述のような現象はなくなり、実年齢と同じ周波数の音で逆転が起きるという、正常な状態に戻ったそうだ。

 しかし、その後も関東地方に強めの地震が起きる前に同様の異常が起こり、地震の後には正常に戻るということが何度も確認される。この経験を境に、角田氏は「人間の『脳のセンサー』を使うことによって、地殻変動が始まる前のストレスを検知することができるならば、地震予知に役立つのではないか」と考えるようになったのだ。


■「脳センサー」の存在を示唆する実例はほかにも!!

 角田氏は、1987年に『脳センサー ― 地震の可能性をさぐる』(丸善)という本を出版したが、その中で、前述のような異常は日本の各地で確認されたとして、いくつかの実例を報告している。

 たとえば1986年11月、東京において周波数と実年齢との開きが生じはじめた。角田氏は、その地域的な広がりを調べようと関東地方を鉄道で移動し、各駅に停車中の車内で携帯用実験機を用いて調査したところ、西は神奈川県から東は千葉県に至る範囲で異常な結果が得られた。それは特に、房総半島南部で顕著だったという。

 また1987年1月、角田氏はハワイへ渡航する機会があり、機内で同様の実験を行った。すると、東京から東と南へ半径200kmまでの距離では異常を示す結果となったが、それ以上離れると正常な値に戻ったという。

 本書で角田氏は、このような異常が起きる原因について“不明”としている。しかし筆者は、この本の出版後に房総半島付近で大きな地震が起きているかもしれないと考え、調べてみた。すると、出版から2カ月後が経った1987年12月17日、千葉県東方沖でM6.7、最大震度6弱の地震が実際に起きていた。震源は房総半島いすみ市のすぐ沖合だ。この地震の前兆としての地殻変動が、約1年前から脳のスイッチ機能を狂わせていた可能性もあるのではないか?

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