全身の骨が折れた花嫁 ― 身長110cmのレベッカが歩いた感動のバージンロード

「障害のある人と人生を共有するというのは、そうでない人にとって、とても勇気ある決断である事が多いようです。その事がいつも私を悩ませていました」(レベッカさん)

 だが最終的に彼女は後の夫となるIT技術者のノーマンさん(35歳)と出会う。2005年のことだった。

 MSNのメッセンジャーで出会った2人は、5年に及ぶチャットでのやりとりを経て恋に落ち、2011年にノーマンさんがレベッカさんにプロポー。昨年7月に無事に一緒となることになった。


■結婚式では歩行器具無しでダンスを踊る

 写真の結婚式で着ているウェディングドレスは、式の準備の途中でレベッカさんが偶然見つけたもの。このストラップのないラッフルドレスは不思議なくらい自分にフィットし「式の当日はまるでプリンセスのような気分になれた」とレベッカさんは語っている。

全身の骨が折れた花嫁 ― 身長110cmのレベッカが歩いた感動のバージンロードの画像2Daily Mail」の記事より

 そしてついに迎えた結婚式の日、父親のディクソンさんはバージンロードに降りたった娘を感慨深く見つめた。たった110cmほどしかない花嫁は父に腕を支えられながら、なんと補助歩行器無しで初めて長い距離を歩いたのである。

 てっきり車椅子で登場すると思っていた花婿のノーマンさんはすっかり面食らった。そして式後のダンスパーティーでも、レベッカさんがノーマンさんに助けを借りながらやはり歩行器具無しで、家族や招待客の見守る中でファーストダンスを踊ったのである。

 ダンスを終え、「今日のような特別な日を迎えることができて、小さい頃からの夢がひとつかないました」とレベッカさんが挨拶をした時、両親始め親族は涙があふれて止まらなかったという。

「今日、生涯で初めて歩行器無しで歩いたり、ダンスのために立ったりしたので、正直ものすごく体力を消耗して疲れ切っています……。でも私はそれでも限界に挑みたかったんです。ノーマンは私がいつも通り車椅子で現れるだろうと思っていたのですが、驚かせようと思いました。自分ひとりでは歩き出せなかったけど、父や友人たちが私を支えてくれました。つらくて倒れこみそうだったけど、前で待ってくれているノーマンと皆さんの顔を見つめて耐えようと思いました。今日までなんとか生きてこれたことに感謝します」(レベッカさん)

 新婚二人にとって、そして参列した人たちにとっても忘れられない素敵な日となったようである。

 時々、自分が“ノーマルな” 妻でないことを夫のノーマンさんに申し訳なく思うことがあるというレベッカさん。「だけど、それでは一体何が“ノーマル”だと言うのでしょう?」と自分の懸念を打ち消している。

 一方ノーマンさんは、レベッカさんの障害は自分たち夫婦の何らの妨げになるものではない、と語ったうえで、こう言うのだ。

彼女はすべてにおいてパーフェクトなんだ
(文=Maria Rosa.S)

参考:「Daily Mail」、「METRO」ほか

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