「私はただそこに行き、自分の目で見てから判断したい」写真家・佐藤健寿が語る都市伝説とは?
■フィールドワークを繰り返す…自身の目で確認するために
「別に何かを強固に信じているわけでも、信じていないわけでもなく、私はただそこに行き、自分の目で見てから判断したい、と思っているだけだからだ。」
著者は仕事柄UMAやUFOをどれほど信じているか、と人に問われることが多いと思われる。その度に彼は戸惑い、「自分の目で見てから判断したい」と答えているのだろう。この姿勢こそが、オカルト研究には無くてはならないものかもしれない。
「例えばある人が見たといったもの(例えばUFOや幽霊、雪男)を錯視や、精神病、ヒステリー、動物の見間違い、はたまた迷信といったように、「そこにいなかった我々」が「理解可能な何か」に解釈することは可能である。しかし一方で、客観的な立場からある人が体験した事象そのものを、他者の言葉で否定することは、究極的には、できないはずである。」
物事に対して、否定から入る人。誰かの言葉を遮って人の話を聞かず、決めつけてしてしまう人。周りを見渡せば、こういう人が何人かいるだろう。多くの人々は自分の人生経験から外れることや、客観的に見て不可解だと感じたことを否定したがる傾向が強い。
しかし、著者が言うように、人の体験を他者が言葉で否定することはできないはずだ。誰しも、物事を信じたい側面のみで考えがちだ。そうやって物事や人々の人生経験に対して排他的になっていてはいけない。今必要とされているのは、物事を自分の目で確かめて否定または肯定するという姿勢であると、本書を読み私は改めて思い知った次第だ。
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2024.10.02 20:00心霊「私はただそこに行き、自分の目で見てから判断したい」写真家・佐藤健寿が語る都市伝説とは?のページです。佐藤健寿、X51.ORGなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで