まるで生きているみたい! 1万2,000年前の「子犬のミイラ」が永久凍土で発見される=シベリア
■地球の歴史が眠るシベリアの永久凍土
今回発見された子犬は今後、サハの研究室でミイラにこびりついた泥を落とす作業をしてから本格的な個体の調査に入るそうだ。同時に泥の中の微生物もチェックし、寄生虫などから当時の環境も調べる予定だという。
現存する世界最古の犬としては、実は3万6,500年前のものがベルギーのゴヤ洞窟で見つかっており、他にも2万6,000年前のものも複数見つかっている。しかしそれらはすべて成犬であり、状態も完璧とは程遠いもので、今回の子犬のミイラは非常に珍しく、かつ貴重なものだそうだ。
また、今回の遠征調査では骨で作られた道具を発掘し、人間が居住していたという痕跡も見つかっている。例えば、動物の肉をさばいて火にかけ、骨を捨てていた痕跡などもあったという。
日本でも既に縄文時代には犬が狩猟のパートナーであり、家の番犬であった。そして癒しの存在としても共存していた記録が残されているが、犬と人間の歴史はどこまで遡ることができるのだろうか?
古代の人間と犬の関わりについては、現在2つの仮説があり、1つめは人間の生活圏内に犬がたどり着いて残飯などをもらっている内に、徐々に共存関係になっていったという説、そして2つめは人間たちが犬を同居させ、子どものように小さいうちからしつけていたという説があるそうだ(現在有力なのは後者の説だという)。
今回の子犬をはじめ、マンモス、タトゥーが施された人間のミイラ、はたまた古代ウイルスまでもが埋まるシベリアの豊かな永久凍土――。地球温暖化にともない、氷がだいぶ溶けだしてしまっているようだが、その奥深くにはまだまだ未知なるものが眠っているに違いない。
(文=Maria Rosa.S)
参考:「Mirror」、「Siberian Times」、ほか
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