P170 ラック・ローズ/セネガル
【塩分含有量で死海を超えるピンクの湖】
ワインの海とでも形容したくなるこのピンクの色の湖は、西アフリカ・セネガルにあるレトバ湖。地元では見た目通り、ラック・ローズ(ピンクの湖)と呼ばれている。湖がこの色になるのは主に乾季。大西洋から流れ込んだ豊富な海水の水分が、西アフリカの灼熱の太陽で蒸発し、岸辺に大量に塩を生む。そのとき、ここに棲息するドナリエラという藻類が化学物質を発し、湖はピンク色に染まる。レトバ湖の塩分濃度は40%を超えており、イスラエルの死海同様、人間が泳げば簡単に浮いてしまう(ちなみに死海は30%前後)。なお、レトバ湖があるダカール州は、あのパリ・ダカールラリーのゴールとしても広く知られている。
――次に出版予定の写真集はありますか? また、今何に1番注目されていますか?
佐藤氏:12月末に1冊、来年1月末にもまた1冊、出版の予定がありますが、多少遅れることもあるかもしれません。次の本は普通に旅の本になると思います。 今一番注目しているものは、ドローンや衛星を含めた、新しい視点の可能性です。この10年近く世界中をいろいろ巡ってきて、足で回って見える「風景」そのものは、すでに出尽くしているような気配があるんです。それが視点を変えることで、また全然違う発見や驚きがあると思います。もちろん、これまで通り足で地道に世界を回ることも続けていきますが、現代だからこそ見えるものにも注視していきたいなと思います。
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