左翼・過激派系書店「模索舎」が選ぶ、絶対に読んでおきたい「テロ」関連文献6選

【5】『テロ 東アジア反日武装戦線と赤報隊』 著:鈴木邦男/彩流社

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 1975年5月、東アジア反日武装戦線メンバーが一斉逮捕された。右翼活動家だった鈴木邦男氏は連続企業爆破事件と逮捕されたメンバーの人物像に衝撃を受け、民族派系機関紙に「“狼”たちと右翼武闘派」というルポを書きはじめ、そして初著書である『腹腹時計と<狼>』にまとめた。この本が「新右翼」運動の流れができるきっかけになったという。そして赤報隊事件について増補した『テロ 東アジア反日武装戦線と赤報隊』を刊行する。新装版である本書で鈴木氏は「テロの誘惑」の危険について冒頭で語る。


【6】『自動車爆弾の歴史』 著:マイク・デイヴィス、訳:金田智之、比嘉徹徳/河出書房新社

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 1920年、ニューヨーク・ウォール街の路上に停められた荷馬車が爆発した。爆弾を仕掛けたのは仲間への政治弾圧に抗議したイタリア系移民のアナキストだった。そしてサイゴン・ロンドン、ベイルート、手頃な破壊手段として世界へ普及していった“貧者の空軍”自動車爆弾(乗物爆弾)、それは20世紀のテロリズムにおける有効な技術として位置づけられていった。アメリカの都市社会学者マイク・デイヴィスが紹介する自動車爆弾の歴史。


 インターネットの検索でも出てこない、ディープな情報にアクセスできるのが模索舎の魅力と言える。かつて寺山修司は「書を捨てよ街へ出よう」とアジテートした。現在ならば「ネットを捨てよ街へ出よう」となろうか。新宿を訪れた際は、自由すぎる書店、模索舎を訪れてみてはいかがだろうか。
(文=平田宏利)

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