天才・アインシュタインは第四次世界大戦を予言していた「人類は石とこん棒で戦うだろう」

 第三次世界大戦は現在のところ起こっていない。だが、第四次世界大戦について、アルベルト・アインシュタイン予言を残したとされている。20世紀最高の頭脳と呼ばれた彼の予言はきわめてシンプルだ。

天才・アインシュタインは第四次世界大戦を予言していた「人類は石とこん棒で戦うだろう」の画像2※イメージ画像:「Wikipedia」より

第三次世界大戦がどのように行われるかは私にはわからない。だが、第四次世界大戦が起こるとすれば、その時に人類が用いる武器は石とこん棒だろう

 この発言は何を意味するのか? 仮に第三次世界大戦が勃発するとすれば、武器として用いられるものは核兵器であろう。その戦争で人類のほとんどが滅び、あらゆる文明が消滅する。あとに残るのは、原始的な生活のみであるという警句だ。


■核兵器とアインシュタイン

 核兵器とアインシュタインには密接な関わりがある。人類史上、初めて核開発に成功した国家はアメリカだ。同国における核開発プロジェクト、マンハッタン計画は、ナチスドイツの核開発を危惧したアインシュタインが、アメリカ大統領であるルーズベルトへ手紙を送り始まったとされる。

 1942年9月に本格的な軍事プロジェクトへと発展したマンハッタン計画は、わずか3年後の1945年7月にニューメキシコ州で世界初の核実験に成功する。実用化された原子爆弾は、翌月には早くも広島、長崎に投下される。

 この時、広島には高濃縮ウラン、長崎にはプルトニウムを使用した異なるタイプの爆弾が投下された。両都市は、周囲を山に囲まれ、街の中心部に投下された爆弾は、同心円上に甚大な被害を効果的にもたらした。なぜ異なるタイプの爆弾が落とされたのか。似たような形状の都市が選ばれたのか。それは日本人(アジア人)を対象とした人体実験にほかならない。

 実際、日本の降伏後、アメリカ軍はただちに現地に入り、被害調査に乗り出している。

 アインシュタインはのちに原爆開発の進言を「大きな間違いを犯した」と、激しく後悔したという。この反省からか、晩年のアインシュタインは平和活動に尽力する。

 全面的な核戦争が起きた場合、大量の即死者を出すだけでなく、長期にわたる放射線障害が人類を襲う。これは広島、長崎の例ばかりでなく、チェルノブイリをはじめとする原発事故でも知られる通りである。

 だが、核戦争の恐怖はこればかりではない。

 広範囲で火災が生じ、煙やチリが空中に舞うことにより太陽光線が遮断され、地球表面の気温は急激に低下する。作物が育たなくなり、食料生産が途絶え、人類はかつてない飢餓を体験することになる。これが「核の冬」と呼ばれる大規模かつ長期的な環境異変である。

 さらに、太陽光によって暖められたチリが、地上へ降下し、「核の冬」で生じた氷河や雪を溶かし、大規模な洪水発生も懸念される。氷河期と飢餓と大洪水のあとに残るものは確かに石とこん棒のみの世界なのだろう。
(文=平田宏利)

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