【北朝鮮ミサイル危機】今、金正恩に直接会えるのはデヴィ夫人だけ!? 北朝鮮で国賓待遇の実態を康芳夫が語る!
――がきデカじゃないんですから(笑)。金正恩主席のことですね。
「アイツに戦争おっぱじめる勇気はまったくない。脅かしだ。せいぜい“俺たちはいざとなったらなんでもやるよ”と中国を脅かしているわけだ」
――いくら水爆実験をしたところで、北朝鮮から戦争を仕掛ける可能性はあまりないと見ているんですね。
「戦争が起きたら一発で日本もおしまいの可能性があるが、北朝鮮も一発でおしまいだ。だから彼は絶対やらないよ。生きていたいんだから。彼の祖父の金日成の幕僚たちが、まだ4~5人生きているけど、こいつらはホンモノの強硬派。いわゆる“死を賭けてでも……”というやつだ。だけどガキ将軍にはやる気ない。いま思えば彼の親父もそうだったな」
――そうなると、今後はどのような動きになってくるのでしょうか?
「戦争による解決ということはありえない。たとえば拉致被害者の横田めぐみさんのお子さんが北朝鮮にはいるのだが、そのお子さんをある日突然日本に送り込んでくるだとか、次に来る手としては、そういうことをやるでしょうね」
――もしそんなことがあったら、大騒ぎになるでしょうね……。
「“陽動作戦”ですよ。それと北朝鮮に亡命しているといわれる旧日本赤軍のメンバーを日本に戻すとかね。そういう陽動作戦だよ。安倍政権は“拉致問題を必ず解決する”と言いながら、なんの進展もできていない。完全に行き詰まってるからね。そこに拉致被害者の家族は非常に不信感を持っている。世論は非常にエモーショナルですからね。“あの子を日本に返す”なんて言ったらお孫さんのお爺さんお婆さんは泣いて喜ぶ。それで世論が一気に融和するのを狙ってるんですよ」
――北朝鮮にもまだ何発か隠しダマは残っていると。
「そうです。まあ、そこらへんが“最後の切り札”でしょうね」
――ところで、康さんは北朝鮮に行かれたことはありますか?
「行ってない。だいぶ前ムハンマド・アリが訪朝したとき、彼に誘われたが、都合で断ったんだ。(アントニオ)猪木くんは何度も行ってるけどね。ただ、僕が前から言ってるのは、“なぜデヴィ夫人を全権大使にしないのか!?”ということだよ」
■デヴィ夫人は北朝鮮で国賓待遇
――デヴィ夫人!? どういうことですか?
「北朝鮮にはね、彼女は6回くらい行っているわけだけど、平壌に着いたら赤絨緞で、副総理クラスが出迎えるんだよ。なぜだかわかる?」
――いえ、全然。
「誰もわかってないんだけどね、今から約50年前にインドネシアで『バンドン会議』っていうのがあったの(1955年)。きみが生まれる前だね。その時に13人が並んでいる写真があるの。アジア・アフリカ諸国の首脳の中で、真ん中に座ってるのがインドネシアのスカルノ大統領。それに周恩来。一番端に座っているのが、北朝鮮という国ができあがったばかりの金日成主席。その時の金日成をね、スカルノ大統領がいたく目をかけてかわいがったんだ。その当時デヴィ夫人はスカルノの妻だからね。日本では妾だけど、インドネシアでは第三婦人といえども、正式の夫人ですから」
――その時の恩義が北朝鮮には生きているから、国賓待遇だと。
「そうです。この間僕の友人の『日刊ゲンダイ』の川鍋会長が亡くなって、その偲ぶ会に出た時、デヴィさんの前で皆に“なんで彼女は北朝鮮に顔が利くか”を説明してあげたんだ。金日成が非常に恩義に感じて息子にも伝えているし、息子も孫に伝えているはずだ。北朝鮮はスカルノに対して非常に恩義を感じている。彼女もスカルノと一緒に6回も訪朝している。それがあって、デヴィ夫人が北朝鮮に行くと優遇されるんだ。ただ……日本政府が大使に任命することはないだろうけどね(笑)冗談抜きに、僕が総理大臣ならまちがいなく彼女を拉致問題全権大使に任命するね」
――確かに、もうだいぶ色物感が強いですからね……。
「だから僕は“デヴィさんを全権代表に使ってみなさい”って、半分皮肉も込めて言ってるんだよ。デヴィさんは誰に対しても好き勝手なことを言いますからね。まったくものおじしない。たとえ相手がガキ将軍だって言いたいこと言いますよ(笑)。彼女は公表してないけど、今のガキにも実際に会ってるはずだからね。ガキのじいさんである故金日成主席にはスカルノと一緒に公式訪朝して6回遭っているはずだ。金丸も小泉も1回しか会ってないのに、だ」
――そうなんですか!
「僕の発言はまあ半分冗談だけど、半分はシリアスな意味があるんだよ」
■引田天功女氏にベタ惚れした金正日
――確かに将軍クラスに会える人は少ないと言いますからね。猪木さんもやはりそこまでのトップとは会えていないというお話を以前耳にしたことがあります。
あと、実際会ったのはイリュージョンの2代目・引田天功さんくらいじゃないかという話も聞いたのですが。
「彼女はもちろん今のガキ将軍のオヤジである故金正日には会っています。実質的に、今のガキの親父の……コレ(小指を立てる)だったということだ」
――やっぱりそうだったんですか!
「金正日がもの凄い惚れてね。でも2人ができているって証拠はないよ。だけど、その状況証拠はいっぱい出てるんだよ。だから彼女の場合は……やっぱり男女関係ということでしょう」
――実際に会ったってことはそういうことなんでしょうか?
「常識ですよ。まあ今のガキ将軍に会えるのは、やっぱりデヴィ夫人くらいだと思いますよ」
最近は炎上タレントとしての顔が印象強いデヴィ夫人だが、そのバックボーンを知る人間はあまり多くない。だが、そのバックボーンを知っていたとして、誰が北朝鮮の最高指導者に彼女をぶつけようと考えるというのだろうか。
自らの人生を“死ぬまでの暇潰し”と言いながら80を超えた今もさらなる劇薬を求め各メディア間を彷徨い続ける康芳夫の視線こそ、今の時代に最も欠けている“エンターテイメントの神髄”を叫んでいるように思われる。
(文・写真=福田光睦/Modern Freaks Inc.代表)
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●康芳夫(こう・よしお)
1937年東京生まれ。国際暗黒プロデューサー、虚業家、家畜人ヤプー全権代理人、全地球を睥睨するスフィンクス。
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