被災地女子大生の卒論「タクシーに乗る幽霊」が海外でも話題に
2016.02.07 10:00
だが、医学的には、これらはPTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状の1つといわれている。北米のコロンビア大学とカナダ大学、レジャイナ大学の共同研究によれば、 大災害の被災者は5人に1人の割合で「他の人には見えないものを見る」と報告されているのだ。亡くなった人を目撃する人の多くはPTSD患者で、特に殺人を目撃したり、災害などで家族や友人をむごたらしく失い、強いショックを受けた場合に起こりやすいという。
また、石巻を中心に精神保健医療活動を行っている原敬造医師は「幽霊を見たという場所は、津波で完全に消滅してしまった土地が多い。おそらく、その場所が恐怖や不安を呼び起こし、人の心に何かを映し出すのでしょう」と説明している。
もちろん、心の傷が死者を見せている可能性は否めない。だが、見知らぬ者同士が、同じ場所で同じ霊を見てしまうというレポートもある。だとすれば、それは脳内の現象ではなく「存在している」と表現した方が的確ではないだろうか?
どちらにせよ、復興が進む石巻の町の人びとも、そして目には見えない者たちも、深い傷が癒える日が一日も早く来ることを願ってやまない。
(文=佐藤Kay)
参考:「Daily Mail」、「Telegraph」ほか
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