寝ない、食べない、痛くない!? 世界にたった1人“超人少女”の体に隠された秘密とは?
■何かが違う? 母親が気づいた異変とは
ニッキーさんがオリビアちゃんの異変に気づいたのは生後数カ月のころだったという。彼女はほかの乳児のように泣かず、生後9カ月の頃には昼寝もしなくなっていた。
さらに食事にとてもこだわりを見せるようになり、一時期はミルクシェークのみ、またバターを塗っただけのサンドイッチを1年間食べ続けることもあったようだ。現在はチキンヌードルだけを食べているのだという。
オリビアちゃんは自身が痛みを感じないせいか、公園などの公共の場で母親のニッキーさんに向かって頭突きや殴る蹴るなどの行動を起こし、ニッキーさんを困惑させた。現在も、時に感情が高ぶって乱暴になることもあるが、処方された薬によって夜は眠れるようになり、日中も状態は安定しているようだ。
現在、ニッキーさんはオリビアちゃんを含む5人の子どもたちと暮らしており、染色体異常を持つ人々を支援する団体「ユニーク」からの援助を受けながら、一般的に認知度の低い6番染色体異常について学んでいる。
同団体の代表であり、生物学者でもあるビバリー・サール博士は「1万5千の染色体異常症例の中でもオリビアちゃんのような症状は前例がなく、症状を軽くすることはできても治療はできない」としているが、団体を通してオリビアちゃんと家族を支援し続けていくと述べている。
染色体異常の中でもダウン症はよく知られているが、オリビアちゃんの持つ6番染色体異常は知名度も低く、理解されにくい。家族や支援団体だけではなく、私たちも人間の体を造る細胞について理解を深め、オリビアちゃんが健やかに暮らし、その類稀なる能力を最大限に発揮できる環境が与えられるよう応援したいものである。
(文=清水ミロ)
参考:「Daily Mail」、「Yorkshire Post」、ほか
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