悪夢のような「セルロイド人形製造過程」 ― ドロドロホラーの域を超えた当時の現場とは?
2016.02.16 10:00
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水や油、酸に強く、手軽に彩色でき成形も安易なことから様々な分野に用いられるようになったセルロイドは、20世紀初頭には非常に簡素な玩具が作られるまでになった。
1909年に誕生した「キューピー」をはじめとして、日本にもその技術が入ってくるのに時間はかからなかった。当初は、起き上がり小法師やワンプレスの顔と胴体で作った日本人形などといった非常に簡単なものであったが、「三越デパート」で日本人形を扱ったところその軽さから人気が出て、全国的に普及していくことになる。
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■ダイナマイトと同じ危険性を秘めるセルロイド
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この写真を見れば、セルロイドがまさに「溶解しやすい・熱に弱い」という欠点を持っていることがわかるだろう。日本の消防法ではダイナマイトと同じ「第5類危険物」に指定されるほどの扱いなのである。セルロイドの約75パーセントを占めるニトロセルロースが酸化剤の働きをするため、一旦火がつくとたちまち燃焼してしまうのだ。また、発火点の低さから摩擦熱によって発火するということもままあったというから怖い。
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当時は大量生産と技術の進歩によってどの家庭にもあったといわれているセルロイド人形であるが、1932年、死者が14名にものぼる今でも語り継がれるほどの大事件が起きてしまうのだった――。
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