ナベツネは「天皇制打倒」の元共産党員だった! 保守系路線に鞍替えした理由とスパイ疑惑とは?

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0314nabetune_01.jpg※イメージ画像:『専横のカリスマ 渡邉恒雄』(さくら舎)

 読売巨人軍の高木京介投手が野球賭博に関与していたことの責任を取って、渡辺恒雄球団最高顧問が辞任することが、3月8日明らかになった。だが、代表取締役会長・主筆として、渡辺恒雄氏が読売新聞グループに君臨し続けることに変わりはない。

 読売新聞は保守系と見られるが、1934(昭和9)年生まれの渡辺は戦時下で反軍青年であった。戦後は「天皇制打倒」の主張に共感して、日本共産党に入党したことがある。読売新聞に入社してからの記者時代には、武装闘争路線を掲げていた日本共産党の山岳アジトに単身で乗り込んで取材し、スクープしたこともある。

 日中戦争が深まる1939(昭和14)年、渡辺は開成中学に入学し、哲学書を読みふける日々を過ごす。軍国主義を吹聴する校長ら教員を、闇夜に襲って殴ったこともあった。

 1945(昭和20)年4月、渡辺は現在の東京大学である、東京帝国大学文学部哲学科に入学する。太平洋戦争で徴兵され、この時代の軍隊生活の例に漏れず、上官から殴る蹴るの暴行を受けた。

 その年の8月、日本が敗戦すると、渡辺は復学。東大のキャンパスに戻ってみると、保守政党から社会党まで「天皇制護持」だったが、共産党だけが「天皇制打倒」を宣言していた。軍隊での暴行も、天皇の名の下に行われていた。「天皇制と軍隊の二つを叩き潰すためにどうすればいいか、それが共産党だ」と渡辺は考えた。

 同じ年の12月には、日本共産党に入党を申し込み、下部組織である日本青年共産同盟のメンバーとして活動を始める。街のビラ貼り、他の学校へのオルグなどから始まり、教員の解雇問題のあった女子校を実力占拠するなど、活躍した。母校である東京高等学校に行き、インターハイを目指す野球部員に「野球なんてくだらないものをする時ではない」と活動に誘ったこともある。そして、東大の学生党員約200名のトップに立つまでに至った。

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